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オートレース選手インタビュー
今年もスーパースターへ。不運を断ち切る為の想い。|金子 大輔選手
2019年12月27日

浜松所属の29期。SG全日本選抜オートレースとSGオートレースグランプリで優勝経験のあるSGタイトルホルダー。浜松を代表する選手です。今年も、年末のスーパースター王座決定戦のトライアル戦への出場を決めました。しかし、ここ数年スーパースターでは不運が続き苦い経験ばかり。その不運を断ち切るためにも今年は今までとは気持ちを変えて、強気で走る事を決意。スーパースターへの想いをお聞きしてきました。そして、オッズパークさんのCMにも出演中の金子選手。CMについてもお聞きしてきました。

インタビュー / AKI

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AKI:今年のスーパースタートライアル戦の出場が決まりました。お気持ちはいかがですか?

金子:んー、正直いうと出れても出れなくてもどっちでも良いなって。一回休憩という気持ちがありました。ここ数年流れも悪いし。一回SS(スーパースター)を外から見て、また来年出れるように目指していくでも良いなと思っていたんです。今年の全日本選抜くらいまではポイントもなくて。周りに「お前大丈夫なの?ポイントないんじゃないの?」と言われていて僕は「どっちでも良いんです。」と言っていたんですが、結果優勝戦に乗れちゃってSS出場が来ましたね。

AKI:ここ数年SSでは何かしらハプニングが起きていましたよね?

金子:そうなんです。最初はレース中にプラグが飛んで足にあたって。何とかゴールしたんですが怪我をしてしまいました。次の年は、最終日の王座決定戦での落車。複数落車で、見た感じは自分が一番危なくない落ち方だったんです。けど、靭帯を切って結果一番大怪我を負ってしまいました。たまたま良い先生にあたって。手術をせずに治すことが出来て、今は違和感無く走れています。そして、3度目は王座決定戦のスタート直前にメインジェットの整備不良が見つかり欠車。4度目は落車。

AKI:魔物が住んでますね。

金子:魔物というか、いつもの自分と違うんでしょうね。精神的に。中村さん(川口28期・中村雅人選手)も3年連続で落車しているんですが、中村さんは凄く上手い選手なんです。本当に。僕と違って精神的にも変な感じで臨んではいないと思う。それでも何かが起こる。何かが起こるって事は...

AKI:何かがあるんでしょうね。

金子:うん。なので、今年は乗れなくても...という考えがあったんです。

AKI:けど、最後の1人。ポイントギリギリで乗る事が出来ました!

金子:そうなんすよ、吸い寄せられるように(笑)

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AKI:そういう風になってるんですよ!きっと!(笑)

金子:出ると決まる前までは出れなくても、と思っていたんですが。けど、1つだけ。有吉さん(飯塚25期・有吉辰也選手)が出たいとずっと言っていて。特に今年は調子も良かったし。けど、全日本選抜の優勝戦で落車されて。「最後のチャンス、日本選手権があるじゃないですか!」という話をしたんです。けど、準決で僕と同じレースになって、僕が優出を決めました。なので、有吉さんが出たかった分も責任を持って。中途半端な気持ちでは走れない。その責任だけはキッチリ果たします。

AKI:有吉選手、このインタビューでもSSへの想いをお話しされていました。

金子:そうなんですよ。昨年からSSに出たいという話をしていて。僕も有吉さんの復活が嬉しくて。

AKI:有吉選手とは結構交流があるんですか?

金子:はい。プライベートで家族旅行に行ったり、よくしてもらっています。それに、有吉さんの気持ちが凄く分かった。乗れていた人が大怪我で乗れなくなって。辞めたくなる気持ちも分かったし。プライドもあるし。自分に対して歯がゆい気持ちもあったと思います。復帰後もたくさん落車をされていて、その度に僕も心が痛んでいました。怪我をされる前の有吉さんは本当に無敵でした。本当に凄い。レースも上手いし速いし。本当に天才だと思いますよ。だからこそ、あんな大怪我をしても今は乗れている。普通の人だったら乗れないですよ。あとは、頭の柔らかさもありますよね。みんなと同じ競走車だと乗れないからサドルの高さを変えたりとか。そういうチャレンジ精神もあるし。硬い人だったら出来てないですよ。そういう有吉さんを身近に見ているからこそ、自分がSSに出るからには!ですね。

AKI:何か今までとは違う気持ちで、という感じですか?

金子:4年前からいろんな事がSSで起きていたの、昨年は着云々ではなくしっかり走り切ろうと。ゴールしようという思いで走っていました。そしたら、2日連続で落車。1回目の落車の時は「今年もかー」と思った。ただ、その時点では勝ち上がりもあったし、周りも手伝ってくれたし頑張ろうと。けど、次の日の落車では首とか体が痛くて。そして、心も複雑骨折ですよね。結局それで帰って後日検査したらあばらが折れていました。去年は身も心も粉砕されました(苦笑)

AKI:なるほど。今年は気持ちを変えて!ということですね。

金子:はい。同期の山浦(浜松29期・山浦博幸選手)と年末の話をした時に「去年は無事ゴールと思って走ってあんな結果になった。元々自分は弱気な性格じゃない。今年は常にゴリゴリ行ってやる!」と言いました。そしたら山浦は「うん!それで良いんだよ!」と多分他人事でした(笑)けど、去年と同じ気持ちでは絶対ダメだと思うので、気持ちは変えていきます。僕は守りに入るとダメだと思うので。初日からゴリるつもりです!!

AKI:前向きになっている感じですね!

金子:そうですね。気持ちをしっかり持ってゴリゴリ行きます!

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あとは、2年前のSS王座決定戦の時。メインジェットの時ですね。肩を落として帰ってきたら、永井さんに「お前走らなくて正解だったよ。俺も昔試走で落ちたことがあって。その時知り合いに言われたのが、「神様が助けてくれたんだぞ。レースはしってたらなにか物凄いことが起こってここにいるか分からない。大きな事を避けられたんだよ。」と言われた。だから、お前も後ろ向きにならなくて良いんだよ。走らなくて良かったよ。」と言われて。ウルウルきちゃいました。今でも考えるとウルっときちゃうんですけど、当時はその言葉に助けられました。そう考えるとマイナスではなくって、プラスというか。もしかしたらレースに出ていたら死んでたかもしれないし、選手生命を絶たれてたかもしれないし、良かったと思えた。なので、前向きに!変な気持ちではいきません。ゴリゴリいきます。

AKI:近況のエンジンはどうですか?今年はSSの舞台川口オートでは初めての優勝を飾りましたが。

金子:そうなんです。やっと川口で優勝する事が出来ました。なぜか、川口はなんかダメなんですよね〜。

AKI:何が原因だと思いますか?

金子:まずは走りづらい。景色というか、ひらけているレース場の方が好きです。川口だけなんか違う。距離感とかバンクの傾斜とか...なにか違和感を感じます。エンジンが合わせづらい感じもあるんですが、ただ走りづらい。上手く走れないです。

AKI:優勝回数が物語っていますよね。

そうなんです。なので、この前優勝できた時は「よっしゃー!!!これで、全場制覇!!!!」ととても嬉しかったです(笑)選手15年目で川口では初優勝。いやー、本当に嬉しかったです!

AKI:SSは川口での開催ですもんね。

金子:そうなんです。なので、別の場での開催もあってほしいです。けど、今年はゴリゴリ。克服できるかは分からないですが、一般開催では優勝もできたしゴリゴリ行きます!!

AKI:改めて、今年を振り返るとどうですか?

金子:去年のSSで2回落ちてから、今年は引きずりましたね。2回落ちると気持ち的にも成績も上がってこないんです。色々噛み合わなくなるというか。周回誤認もしてしまいましたし。今年の低迷は本当に長かったです。そういう時期というか、上手くいかない時期なのかもですね。

AKI:けど、川口での優勝で少しは盛り返してきましたか?

金子:そうですね。少しだけ良くなりました。春夏は良くなく、秋冬は良くなってきて。エンジンは周りと比較しても凄く劣ってはいないし、点数的には80点くらいですかね。本当に良い人と比べるとまだ足りてないですが。後は、川口に行ってどれだけ合わせられるかです。

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AKI:スタートに関しては?

金子:今年はいつもよりはいいかな?例年よりは?色々セッティングを扱ってそれがいい方向に向いてきました。ミスをする事が減りましたね。

AKI:松本選手(伊勢崎32期・松本やすし選手)が重量級なのにエンジンを仕上げる金子さんは凄い!とこのインタビューでお話ししていましたが?

金子:実は僕、エンジンそこまで出せないんです(笑)整備は上手くないので。周りの人には「本当にエンジン出てないね。」と言われるくらい。なんとか気持ちで乗り切っているだけです。ここ最近で一番出ていたエンジンは、昨年の飯塚でグレード獲った時。東小野選手(飯塚25期・東小野正道選手)にも「かねごん久々にエンジン出てたねー!(笑)」と言われました。後は、経験値。どこに車を持って行けばいいのか。毎回同じレースはないので同じところを走って勝てる訳ではないし、その時のエンジンでどう走れば勝てるのか、人を抜けるのかを早めに判断して。ダメなエンジンなりにも着を獲るっていうのは経験だと思います。

AKI:考える力が必要ですね。

金子:そうですね。なので、試走を終えた段階でスタート後の展開、位置取りを考えて行くのが大事。そして、スタート後の2コーナー立ち上がりでいかにスピードを乗せれるのか。ここが重要です。これは、練習からどこまで突っ込めるかを知るのも大切だと思います。荒尾さん(飯塚27期・荒尾聡選手)や永井(川口25期・永井大介選手)さんはこの部分が速いです。この辺の意識は大切です。後は、エンジンが出てない時の負け方も大事で、出てない時にただ負けるのか。それとも考えぬいて試行錯誤をして負けるのか。エンジンが出ている時の3着と出ていない時の3着は全く価値が違います。エンジンが出てる時に勝つのは当たり前、出ている時は絶対負けない!という気持ちで走っています。

AKI:となると、金子さんの課題は?

金子:エンジンを作る事ですね。まじで上手くないので。昨年の飯塚開設記念からエンジンが仕上がったという感じは無いですね。圭一郎(浜松32期・鈴木圭一郎選手)はエンジンを作る事に関してはピカイチです。凄いです。認めてます。整備力は抜けていますよ。

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AKI:選手になって15年でも整備は難しいんですね。

金子:本当に難しい。僕のエンジン偏差値40くらいです(笑)圭一郎は大学でいうと東大くらいの偏差値(笑)課題はやっぱり整備力です。

AKI:目標はあるんですか?

金子:ここ何年か納得いく年がなかったので、1年を通して波を少なくし、また良い舞台でレースが出来るようにする事ですね!

AKI:獲りたいタイトルとかはありますか?

金子:良くない状態が続いているので、いきなり優勝とかは考えていません。今はとにかくもっと日の当たる場所で走る回数を多くしていきたい。エンジンさえ整えば良いところで走れる自信があるので、結局はエンジンの安定が重要です。

AKI:話は変わりますが、金子選手と言えばオッズパークさんのCM出てますよね!

金子:なんで僕なんですかね?もっとしっかりした顔の選手もいるじゃないですか!なんで僕なんですかね?(笑)

AKI:面白いからじゃないですか?

金子:面白くないですよー(笑)誰でも出来ると思うんですよ!

AKI:けど、メイキングも面白かったですよ!

金子:やって!て言われるんですよ!帰ろうとしたら止められて、ここで監督みたいにして下さいて言われて!

AKI:やっちゃうんじゃないですか!(笑)さすが金子さん!ファンからの評判良いです!良い動きって!

金子:(爆笑)なんですか!良い動きって!同期から凄くいじられるんですから!(笑)

AKI:そう考えると金子選手っていじられキャラですよね?

金子:うーん、一部の後輩?圭一郎とか青山周平(伊勢崎31期)とか。仲良くなるといじられますね。優しいんですよ。優しさ偏差値55くらいです(笑)

AKI:その優しさはオッズパークさんにもバレていますね!(笑)

金子:そうなんですよ!絶対バレてるんですよ!(笑)

AKI:またCM撮影あれば起用されるかもですね!

金子:いや、僕はもう良いんですよ。こう言うのは、若手にどんどんさせるべきです。僕のを見ても誰も喜ばないですよ!

AKI:そんなことないと思いますけどね〜(笑)

それでは、最後に。オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。

金子:えっと...レースをしっかり走って、またCMに出れる様に頑張ります!!(笑)

...て、CM出たいんかーい(笑)

最後はノリツッコミ!金子選手らしく締めていただきました!(笑)

インタビュー / AKI

福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。

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