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オートレース選手インタビュー
選手生活35年!令和時代も駆け抜けるオーバルマイスター|岡部 聡選手
2020年6月 5日

選手生活35年1,000勝レーサーの一人でもある誰もが認めるスーパーレジェンド山陽19期の岡部聡選手をピックアップさせて頂きました。

昭和、平成、令和と走り続けている岡部聡にこれまでの選手生活や6月に行われる山陽オートGI令和グランドチャンピオンカップへの意気込みをお聞きしています。

インタビュー / 内野久照

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内野:2020年ここまで振り返っていかがですか?

岡部:今年はプライベートのケガで休んだけど近況悪くないし、エンジンも合ってくれているよ。

内野:オートレーサー岡部 聡。誕生までの秘話を教えて下さい。

岡部:初めてバイクに乗ったのは5歳か6歳でした。父親がバイク好きで当時ホンダのモンキー(50cc)を河川敷で乗りました。乗らされていました(笑)。足も届かなかったけど楽しかったですよ。

4年生頃から父親と一緒にモトクロスを始めました。

中学校では部活もやっていたけどモトクロスとトライアル※のバイク競技を続けていました。

※トライアルは高低差や傾斜が複雑に設定されたコースを、いかにオートバイに乗ったまま走り抜けることができるかを競うオートバイ競技である。(ウィキペディアより)

内野:オートレースを知ったのは?

岡部:母親の同級生がオートレース選手で家族ぐるみのお付き合いがありました。それがきっかけで初めてオートレースを見に行きました。

その時は他にもオートレースのようなバイク競技もあるのだなと思った程度でした。

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内野:オートレース選手を目指したのは?

岡部:バイクが好きだったから。バイクに乗って収入を得たかった。仕事にしたかったからです。モトクロス、トライアル、白バイ警官、オートレースと候補があった中、オートレースが高収入だったしずっとバイクに乗れるのでオートレースを選びました。

内野:オートレース選手を35年間続けていますが...。

岡部:好きだから出来ている。続けられている。バイクは体の一部ですよ。自分で操れるところが良いね。

内野:毎年目標は立てるのでしょうか?

岡部:目標は立てない。

内野:レース前に必ずやる事や考える事を教えて下さい。

岡部:あるけどね。言うことではないかな(笑)

内野:レースではどこでスイッチが入りますか?

岡部:人それぞれ入る所はあるでしょうし自分もあるけど、それもあえて言わない(笑)

内野:是非それを教えて下さ〜い。

岡部:あるけど人に言う事ではないので心にしまっておくね(笑)

内野:思い出に残っているレースは?

岡部:35年走っていたら沢山あるし正直忘れているレースもあるね。

昔は甲記念、乙記念とあってね。それぞれ初めてとった記念の優勝は思い出に残っている。

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内野:SGの初Vの時は?

岡部:2002年のグランプリです。SG初めてのタイトルだったし思い出すね。

全国ナンバー1最後の節に初めてSGを優勝出来ました。

お世話になった桝崎正さんの引退レース(最後のシリーズ)でした。その時は全国ランク扱いの初めての期(2002年前期)で全国ナンバー1として最後のシリーズでもありました。

そこでSG初優勝出来て本当に嬉しかった。桝崎さんへの恩返しも出来たし自分としてもナンバー1としての役目も果たせたSGオートレースグランプリでした。

内野:SGタイトルは全て雨で制しています。雨の鬼と言われていました。

岡部:晴れも雨も上手く走れなかった時、その時代は雨がそんなに速い人もいなかった。

雨は苦手な人が多くて不得意を得意にするにはどうしたらいいかと考えた。

晴れは走る回数が多かったけど雨も無駄に出来ない、皆がやっていない時に自分が抜け出すチャンスだと思い、湿走路(雨)に対して取り組みました。

自分が雨に気付くのが早かっただけだと思います。

内野:どのように取り組んだのですか?

岡部:エンジンは何もやっていない。練習量を増やすところから始めました。人が2回行けば自分は3回行きました。

恐怖心を取り除くために苦手意識を無くすために練習を繰り返しました。

その中でどこまで行けば滑るのか、どこまで車体を寝かせたら滑るのかを確認し体に覚えさせるため、すべりそうな所で止めるのではなくすべる事を体験する練習を常にやっていました。

周りの選手が『すべりそう』と話す中、自分はその先までバイクを走らせる事が出来た。すべる経験をたくさん出来た事で恐怖心を払拭させて結果を出す事に繋がりました。

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内野:岡部選手にとってのSGとは?

岡部:SGは獲れた時もある。連続して獲った時もある。

その時の感じをまた持ちたいね。

内野:35年続けてきた原動力は?

岡部:35年走り続けたけどやっぱり後悔はある。

もっと出来たと思うし、さぼらなければ良かったと振り返れば思うよ。

やりつくしたとも思わないしまだまだやれると思っている。

勝ちたいと思う事。これがモチベーションになっている。

内野:現代オートとの違いを教えて下さい。

岡部:昔のオートは車種が多かった。(東洋・メグロ・トライアンフ・HKS)乗る人もエンジンも個性があって面白かった。色々あったよね。今は個性がないというかエンジンのバラつきが少ない気がする。

昔のエンジンは扱うと大化けする事があったけど、今のエンジンは大化けする事がない。

昔は整備力の関係もあったね。今は扱うところが限られている。昔と比べると違うね。

今のオートは車を抜くことが難しい。トップクラスの選手と戦う上でスタート先攻が絶対条件になる。今はエンジン良い人がスタート早いよね。だから今のレースの流れは、まずはスタートになっている。

内野:過去に一度だけA級に降格(2018年後期A-1)しましたが...。

岡部:やっぱりS級が良いね。またA級にならない為に頑張るしかないね。

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内野:今の課題といいますか...。

岡部:スタート力。スタートを磨きたいね。少し安定した時もあったけどね。スタートの位置取り。凄く重要です。色々と研究して試行錯誤しています。

内野:岡部選手の調子はどこでわかりますか?

岡部:コーナーを綺麗に曲がっている時。立ち上がりがスムーズな時かな。

内野:現在1,128勝通算85回の優勝がありますが...。(取材日5月15日)

岡部:あと幾つ勝ちたいとか何回優勝したいとかは無いけど...。

あと15回優勝すると通算100回なんだなとは思うよね。

SGオールスター優勝(SGグランドスラム)もあるけど1つ1つ優勝を重ねて行きたいと改めて思う。

これまで勝つ事が出来ていた人に負ける事もあって、若い人がどんどん上手くなってきている。その選手との差をつけられないようにしたいね。全然勝てないとは思っていない。

内野:1,000勝レーサーとして振り返るとどうですか?

岡部:自分では2着が多い選手だと思っていた。勝ちきれないレースが多い中で1着が多いというのは嬉しい結果だし、1,000戦勝レーサーが25人だけということなので、長くレースをして上位でレースを走らせて頂いた積み重ねだと思っている。今となっては勢いだけではなかったなと振り返っています。

内野:愛車・フラッグシップについて教えて下さい。

岡部:フラッグシップは日本語で旗艦です。意味は艦隊の司令長官が乗って指令や指揮を行う軍艦。

このオートレース業界でフラッグシップのようになりたいと夢を追いかけた。

オートレースでトップを引っ張っていく代表選手になる事を決意して付けた名前です。

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内野:ストレスの対処法は?

岡部:ストレスの原因と向き合う。いつも一生懸命で何がストレスか分からないが、根本的には原因と向き合うことです。

解消法は休日にオートバイに乗る事、体を動かす事だけど...。

内野:休みの日のトレーニングは?

岡部:自転車に乗っています。30kmとか40kmは走りますよ。他にはウォーキングとランニングは合わせて2時間。

ジムには週1回通う感じです。休みが合えばもちろんバイクに乗っています。

内野:今、一番したいことは?

岡部:レース場出てからだったらバイクに乗りたいね(笑)

帰ったらすぐバイクに乗りたいよ。好きだからね。

内野:おうち時間はどう過ごされていますか?家でのトレーニングは

岡部:トレーニングルームというか部屋にランニングマシーン、ダンベル、腹筋をする器具などがあってそれを使っています。

内野:岡部選手にとって山陽オートとは?

岡部:選手になってホームグラウンドですし、お家(マイホーム)みたいなものです。

金網越しに見た事がある人。いつもの場所で声援を送ってくれる人達がいるので嬉しいです。

内野:ファンの存在は?

岡部: ありがたいですよ。レースを続けさせてくれているので。本当にファン皆様の声援と投票のおかげです。本当にありがたいです。

内野:オートレースとは?

岡部:『仕事!』

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内野:それだけですか?

岡部:仕事は大事でしょう。自分の為でもあるし家族、ファンの為に走る。もちろん関係者や色々な人が携わっていてレースが出来る。いいかげんな事は出来ない。だから仕事です。仕事は全うしないといけないです。

内野:6月に地元山陽でGI開催『令和グランドチャンピオン』がありますが...。

岡部:山陽の新しいタイトルのグレードレースです。これから伝統的なレースになると思います。山陽所属選手の一人として久々のタイトル目指して頑張ります。

内野:オッズパークを御覧の皆様へのメッセージをお願いします。

岡部:こういう状況の中でご投票頂きありがとうございます。

オッズパークにお友達を紹介して頂き皆さんでオートレースをオッズパークでもっと楽しんで下さい。今回はありがとうございました。

インタビュー / 内野久照

MCうっちぃ!こと内野久照 オートレース歴16年。好きな選手は浦田信輔選手。現在飯塚オートでMC、山陽オートで実況を行っています。年間約180日間選手ロッカーに潜入し取材もこなすMCです。オートレースを盛り上げたくFBでは飯塚オート盛り上げ隊、Twitterではオートレース盛り上げ隊にてロッカーフォトや選手情報配信しております。 最近では場外車券売り場にてオートレースの解説予想を披露し自腹車券勝負に挑んでいます。オートレース大好き九州男児が展開する魂の大胆予想にご期待下さい。

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