ナイター開催 川口オート モトロト・通常賭式発売中!  ミッドナイト開催 山陽オート モトロト・通常賭式発売中!
オートレース選手インタビュー
やっと方向性が見えてきました!|野本 佳章選手
2022年5月24日

伊勢崎所属の34期。バイク競技トライアルからオートレースへ転向。今年2月には2度目の優勝を飾りオートレース界でも頭角を表してきました。デビュー4年目で見えてきたオートレースの事、課題や目標などお話しして頂きました。

(取材日:2022年5月10日)

インタビュー / AKI

yoshiaki_n_220523_01.png

AKI:今年の2月に優勝がありましたが、ここまでの車の動きはいかがですか?

野本:だんだんセッティングが分かってきて。もちろんまだまだ分からないこともいっぱいあるんですが、自分の中でまとまりつつある物がちょっとだけあります。少しずつ安定してきている感じです。

AKI:初優勝は特別なものがあると思うんですが、その時の状態はいかがでしたか?

野本:今思い返して見たら初優勝の時はたまたまだったなと思います。たまたまセッティングが合っちゃって。もちろん整備は一生懸命やってはいたんですが、今思うとたまたまですね。運が良かったんだと思います。

AKI:2回目の優勝の時の気持ちはいかがでしたか?

野本:2回目は自分なりにエンジンを仕上げられて、運もあったけど1回目よりはちゃんと優勝を取りにいけたかなと思います。初優勝の時はまさか優勝できると思っていなくて凄く嬉しかったんですが、2回目も初優勝と同じくらい嬉しかったですね。自分が試して練習したことが結果に繋がったと思うと本当に嬉しかったです。

AKI:野本選手はバイク経験者、トライアルからオートレーサーへの転向ですが同じバイクでも違いは大きかったですか?

野本:自分は元々スピード競技からきてないので、養成所に入る前から難しいだろうとは思っていました。スピードにも慣れているわけではないし。けど、想像以上に難しかったですね。バイクは全般的に好きでトライアル以外にも外で普通のバイクにも乗っていたんですが、オートレースのバイクは全く別のもだと思いました。なので、養成所でも戸惑いました。ただがむしゃらに乗ってた感じですね。デビューしてからは、師匠や周りの先輩方のおかげでだいぶ乗り方も分かってきました。

AKI:スピードには慣れるものですか?

野本:最近ようやく慣れてきました。150キロ出てる状態でバイクをコントロールすることと、2、30キロでバイクをコントロールするのは怖さも全然違います。オートレースのバイク操作は本当に難しいですね。

AKI:整備の面ではどうですか?

野本:元々バイクショップで働いていて整備はすごく好きでした。今でもオートレースの整備は好きですね。人がめんどくさいと思う整備でも自分は楽しみながら整備ができてると思います。ただ、整備が苦じゃないことが裏目に出てしまうことがあって。やりすぎてエンジン壊してしまったりすることがたまにありますね。もうちょっと今日よりタイム縮まらないかなと思っていらん事して次の日大失敗とか。けど、やってみないと分からないこともあるので一生懸命手を動かしてるところです。

AKI:バイクの原理とかは分かっていた感じですか?

野本:ある程度は分かってはいたんですが、オートレースのバイクになると真逆のこともあったりして特殊です。外のバイクだと湿度が上がるとガスを薄くするのがセオリーなんですが、オートレースは逆で外のバイクのセオリーが通用しないことが多々あります。その考えが今まで邪魔をしてたことがあって、全然違うセッティングをしてしまったりしていました。本当に不思議です。僕みたいに中途半端に経験してきた人はそこで迷っちゃうと思います。けど、今ようやく色々分かってきたなという感じですね。セッティング、走り方両方。走り方はまだまだ先があると思います。そのことを師匠に言うと「走り方に大差はないんだからエンジンだぞ」と言われましたが(笑)ようやく方向性が見えて養成所を卒業できたなと言う感じですね。ここからもっと追求していくのが今から楽しみです。

yoshiaki_n_220523_02.png

AKI:今の課題はなんですか?

野本:伊勢崎はナイターなので、昼と夜のエンジンの作り方がまだ分からなくて。そこを勉強しなきゃいけないのと、他のレース場に行った時にエンジンが変わっちゃうので対応できるようになることですね。まだまだ遠征が多いわけじゃないので、レース場ごとのエンジンの作り方がまだまだ分かっていません。伊勢崎で良くても他場にいくと良くないということが多いのでレース場ごとのセッティングを見つけたいですね。

AKI:やはり地元伊勢崎の方が走りやすいですか?

野本:そうですね。エンジンは合わせやすいですね。エンジンの音を聞くところも一緒ですし。自分がエンジンの音を聞いてから練習で確認する感じです。

AKI:足回り、ハネや滑りに関してはいかがですか?

野本:僕はハネがほぼなくって。養成所の頃からハネは気になりませんでした。今はフレームやタイヤなどハネないように組んでいて。フレーム周りも定期整備があるんです。そこでちゃんとやっていると全然ハネないんです。なので、エンジンに集中できる感じではありますね。ただ、最近タイヤ選びが難しいなと思うようになりました。練習で良くてもレースでは全然ダメということがあって。エンジンが良くないのか、タイヤが良くないのか、その判断が難しいです。

AKI:目標は決めるタイプですか?

野本:あまり決めないようにしています。ざっくりと"日本一"とかはありますが、この人みたいになりたいと思ってもその人にはなれないと昔から思っているので人と比べることはないですね。ただ、今年中に去年の自分を越えられるようにとは思っています。今自分が気にしてるのはハンデですね。今は最重ハンデから10m前なので、今年中には最重ハンに行きたいなとは思っています。

AKI:捌きに関してはどう感じていますか?

野本:捌きは難しいですね。外から振ってとか考えていても、いざスタートするとアドレナリンが出て無理に突っ込んで危ないレースをしてしまって。まだ焦っちゃってるんでしょうね、自信があまりなくって。前の競技の時はレース中に横の人と争うわけではなく、レースが終わって結果がでる感じで自分との勝負でした。けど、今は直接の勝負で焦ってしまう。もっと経験を積んで落ち着いてレースができるようになれればと思っています。

AKI:雨、湿走路に関してはいかがですか?

野本:雨は最近掴みかけたものがあります。まだそれが本物かどうかが分からないところがありますが、セッティングだったり、タイヤだったり、フレーム関係も方向性が見えてきました。この前色々扱って凄く良くって。そこから何が必要なのか、何が良かったのかを確認しているところです。速いかどうかは別として走るコースはその時によって変えることはできます。湿走路は苦じゃないですね。

AKI:消音マフラーに関してはいかがですか?

野本:僕はそこまで苦じゃないですね。凄く止まりが良いので走りやすいです。整備面はエンジンをふかした時の音が外のバイクっぽい感じでなんとなく方向性が分かるというか。特に川口はエンジン音を聞くのが室内なんですが、普通のマフラーだと分かりにくい所が消音マフラーの音だとなんとなく分かって良いですね。

AKI:スタートに関してはいかがですか?

野本:スタートは普通のマフラーであればカタチになってきたかなと思います。クラッチのセッティング、切り方と。最近はまだ上があるんじゃないかと思って色々研究をしています。消音マフラーに関しては最近あまり乗ってないのでなんとも言えないですが、少し前に乗った時はまだ見つかっていない感じですね。

yoshiaki_n_220523_03.png

AKI:去年はSGオールスターで初めてSG戦を体験しましたが、振り返っていかがですか?

野本:緊張はしましたが凄く楽しかったです。みんな集中してて"この空気いいな"と思いました。凄く勉強になりました。今後はコンスタントにSGに出れるように今年中になんとかしたいですね。

AKI:同期の中では最年長ですが、その辺り何か思うことはありますか?

野本:プライベートのことを話すと好きなアイドルとか「若いなと」か「誰だそれ知らないぞ!?」となることがあります(笑)みんな僕のことをじじい扱いしてきます(笑)ネタになってますね。養成所の時は気を遣ってくれていたんですが、最近は同じ目線で話してくれるようになって楽しいです。整備の話も結構しますね。同期に色々教えてもらったり、同期が困っていたら自分もアドバイスしたり。切磋琢磨してる感じです。根っこの部分はばちばちで同期には絶対負けないって気持ちはあるんですが、情報交換してレース以外では本当に仲良くやっています。凄く良い感じです。伊勢崎の同期は2人とも大人なんでしょうね。

AKI:プライベートでもバイクに乗り、奥様もバイク乗りということですが、オートレースへの転向はやはり家族で話し合ったんですか?

野本:そうですね。けど、実は小学生の頃からオートレーサーになりたくて。ずっと憧れてたんです。というのも、僕が3歳くらいからお世話になってるバイクショップがあって、そこに近藤さん(伊勢崎27期:近藤裕保元選手)や伊藤正司選手(伊勢崎20期:伊藤正司選手)が来ていました。後は、三浦康平選手(伊勢崎28期:三浦康平選手)は僕の兄と同級生で小さい頃に僕の家族とバイクに乗りに行ったりしていたんです。そういう接点があって小学生くらいから「オートレーサーになります!」と言ってたんです。けど、トライアルの方で中途半端に成績を残してしまって、転向するにできない期間がありました。そんな中、妻にはオートレーサーになりたいなんて一言も言ってなかったんですが、ある日妻に「33期のオートレーサー募集してるから受けてみたら?」と言われて。そこで、「実は昔からオートレーサーになりたかったんだよね。」なんて話をしたら「丁度良いじゃん。受けてみたら?」という流れになって試験を受けたんです。結果33期は落ちちゃったんですが。そこから2年待って34期で受かったという感じです。なので、僕は妻と結婚してなかったらオートレーサーになってないんじゃないかなぁと思います。凄く良い縁に恵まれましたね。

AKI:オートレーサーになれて良かったですか?

野本:はい!オートレーサーになれて本当に良かったです!毎日仕事に行くのも楽しいですし、仕事がない時も次はどんな整備をしようとか考えたりして。外でバイクに乗る時もオートレースのことを考えたりして視野も広がりました。充実してて本当に楽しいです。

AKI:それでは最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。

野本:まだまだ安定しなかったり買いづらい選手になっていると思いますが、これからもっともっと努力して安心して買っていただけるような選手になれるよう頑張ります。応援よろしくお願いします!

(写真は伊勢崎オートFacebookより)

インタビュー / AKI

福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。2013年4月〜2018年3月まで飯塚オートイメージガール3代目「勝利の女神」として活動した後、レポーターを経て、現在は飯塚オートCS放送、ネット放送のメインMCを担当。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベントやYouTube配信などに出演中。

TOP