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オートレース選手インタビュー
デビュー初優勝はグレードレース!!|佐藤 励選手
2022年11月15日

川口所属の35期。10月10日に山陽オートで行われたGII若獅子杯争奪戦でデビュー初優勝を飾りました。さらに、デビュー最速グレードレース優勝記録を更新!今後が楽しみな新人レーサーが登場です。若獅子の時のお話や、今後の目標などお聞きしました。

(取材日:2022年10月31日)

インタビュー / AKI

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AKI:GII若獅子杯でデビュー初優勝!!おめでとうございます。優勝を決めたお気持ちはいかがですか?

佐藤:ありがとうございます。初優勝を決めた時は実感があまりありませんでした。もちろん嬉しい気持ちもあったんですけど、本当に優勝したのかな?と実感がなさすぎて。これまで味わったことがない喜びでした。ゴールした瞬間不思議な感じでした。

AKI:節間を通して安定した着取りでしたが、エンジンの状態はいかがでしたか?

佐藤:初日はセッティングが全く合っていなくてぎりぎり凌いだ3着でした。このままじゃまずいなという感じだったので、2日目からセッティングを変えてそこから段々日を追うごとに噛み合っていった感じでしたね。同期からアドバイスをもらったり、先輩に相談したりして今までやったことがないセッティングを試しました。天候にも恵まれたんですけど流れが変わって噛み合っていきました。

AKI:準決勝からハンデ重化もしましたよね?

佐藤:厳しいなと思いましたね。最近、最重ハンから30m前での戦い方が分かってきたというか、先輩と張り合えるくらいになってきた中での重化だったので正直不安しかなかったですね。準決勝は湿走路に助けられた感じでした。

AKI:準決勝をクリアして優勝戦に進みました。優勝戦へ臨む気持ちはどうでしたか?

佐藤:特に緊張することもなくて。仮に0m単騎とかだったら緊張していたと思うんですけど、林さん(伊勢崎30期:林稔哲選手)と並んでいて先行できないだろうなという気持ちがありました。そういう面からむしろ緊張はしませんでした。考えすぎることもなく、展開がどう恵まれるか分からなかったので"身を任せよう"という感じでした。

AKI:スタート後にはすぐに先頭に立ちましたいかがでしたか?

佐藤:スタートは良く切れました。後ろの藤本さん(伊勢崎32期:藤本梨恵選手)がスタートで叩いてこないか心配だったんですが、林さんと同じくらいで出られたかなと思えるくらい出だしが良くそこで「行けるかもしれない!」という感じでそこから展開が良い方向に繋がっていきました。

AKI:試走の段階でエンジンの状態はいかがでしたか?

佐藤:試走は風があってうまく対応出来ず1?2コーナーミスする感じで、タイムはそんなに出てないだろうとなぁという中での3.39。まぁまぁ妥当かなという感じでした。レースでは風のことも考えながら走っていたんですが、エンジンもレースの時間に合ってくれて。試走の時よりもバシッとハマってくれて、風の中でもエンジンが持って行ってくれました。

AKI:先頭立ってからの8周回はどうでしたか?

佐藤:8周戦は長いなと思っていたんですけど、最後まで集中して毎コーナ全力で走れました。長いと感じながらも意外とあっという間の8周回でした。視野も広く見えて本当に集中していました。かなり良いメンタル状況で挑めたと思います。

AKI:集中している中、ゴールした瞬間というのはどんな感じだったんですか?

佐藤:視界がいきなり明るくなったというか。なんか、すごく不思議だったんですよね。ゴール戦を通過して、緊張から解き放たれたのか集中から解き放たれたのかは分からないんですが、視界が明るくなって不思議な体験をしました。レース後走路を回っていくうちに不思議な感覚から達成感が少しずつ出てきて噛み締めていました。「よっしゃー!!」という感じでした。

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AKI:すぐに同期や先輩も集まってきましたがどうでしたか?

佐藤:最高でしたね!グループの兄貴、先輩も駆けつけてくれて。若獅子の前から本当にたくさん助けて頂いていて"先輩に恩返ししたいなぁ"と思っていたので、先輩のところに戻ってきた時は物凄く嬉しかったですね。先輩も喜んでくれて本当によかったです。

AKI:写真撮影では師匠の阿部剛士選手(川口27期:阿部剛士選手)がされるポーズをされていましたよね!

佐藤:ちょっとジャスティスを(笑)先輩にも「ここしかないだろ!」と言われて「やるしかない!」と自分も思って振り切ってやっちゃいました(笑)

AKI:師匠の阿部選手からはどんな言葉をかけられたんですか?

佐藤:「よくやった!」と師匠も喜んでくれて。ジャスティスも喜んでくれました(笑)よかったー!と思いました。振り切ってやった甲斐がありました!

AKI:デビュー最速グレードレース優勝記録を更新しましたが意識はありましたか?

佐藤:記者さんから言われていたと思うんですが、その辺りは何も考えてなかったですね。ただ"優勝したい"ということだけでその辺を意識することはなかったですね。多分記録を意識していたら優勝できてなかったと思います。気づいたら記録もついてきた感じです。

AKI:若獅子の前に2度の優出もありました。若獅子を優勝するまで"優勝"へはどんな思いでしたか?

佐藤:2級車って限られた期間でしか乗れないですし、限られた人しか優勝できないので、"2級車で絶対優勝したい"と思っていたんですが、その気持ちが空回ってしまって焦る部分もありました。なかなか優勝できないし、優出もできなくなって。けど、今回若獅子で優勝できて肩の荷がおりたというか、一つオートレーサーとしての目標をクリアできたんで素直に良かったと思っています。

AKI:となると、次の目標は?

佐藤:まだ2級車に乗っているので、優勝はもちろんですがこのハンデ位置で優勝戦に乗るというのが今の目標ですね。2級車でもう一度。その中で優勝がついてくれば良いなぁと思っています。優勝するためにはまずは優出しないといけないので。なので、一つ一つのレースをコンスタントに勝っていくところも目標です。先々よりも、まず今出来ることを限界までやりたいです。

AKI:若獅子優勝した後は浜松のGIスピード王も走りましたが、GIの舞台はいかがでしたか?

佐藤:GIは独特の雰囲気でした。GIは地元で練習参加とかはしていて大体の雰囲気は分かっているつもりだったんですが、正選手になると周りの選手の見え方も分かってきますし、自分の中でもGIを意識するところがあって盛り上げたいなという気持ちもありました。良い経験になりましたね。2日目に1着も取れて戦えているという感覚はありました。ハンデ30m前でとにかく苦労して、その苦労が今のハンデ位置で活かされていると思います。苦労した甲斐があったと今実感しています。

AKI:どの辺りで苦労した甲斐があったと感じますか?

佐藤:40m前だと1級車とレースで絡むことってほとんどないんですけで、30m前になると先輩と同ハンでスタートしたり、後ろからスタートすることもあって。その辺の1級車との絡みが良い経験になり、今のハンデ位置で活かされていると思います。GIの後の浜松開催でも2着が取れたり、準決にも行けたので少しずつ成長出来ていると思います。

AKI:その準決では試走3.29が出ましたよね!!

佐藤:そうですね。試走3.29を出すことができました。試走を走った感じ決まったかなと思っていたらしっかり29出ていて。エンジン状態も若獅子からずっと安定して良いので上手くいけば良い試走タイムも出るんじゃないかなと思っていました。

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AKI:オートレーサーになる前からロードレースと言うバイク競技をされていましたが、オートの世界に入っていかがですか?

佐藤:共通するところはもちろんあるんですが、バイクに対しての力の伝え方とか抑え方とかは全然違います。ロードの経験を活かしつつオートにアジャスト出来るかということが大事な気がしています。全く違う競技と考えちゃいけないんですけど、自分の中で整理してオートレースに順応していくのが大事かなと考えています。デビューしたての頃はロードの乗り方で。グループの兄貴分に青木治親さん(川口29期:青木治親選手)から「ロードの乗り方じゃだめだよ。」と教えていただいて。腰回りとかもアドバイス頂いてようやく形になった感じですね。若獅子優勝から流れもだいぶ変わってきてくれたと思うので、この良い流れをどう維持できるのかが課題だと思います。良い時があれば悪い時もあるじゃないですか。なので、今の状態をどう維持して、今よりも良くしていくかを考えながらレースに取り組んでいる感じですね。

AKI:それでは最後に皆様にメッセージをお願いします。

佐藤:これからもレースが続きますし、12月からは川口オートも再開して新走路でスピード戦になると思うので、2級車での迫力を見せられるように頑張ります!なので、川口にもお越しいただいてたくさん声援をいただけると嬉しいです。これからもよろしくお願いします。

(写真は山陽オートFacebookより)

インタビュー / AKI

福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。

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