おすすめ注目レース
■2020年7月8日
ジャパンダートダービー(大井)
ダートの王はカフェファラオ
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

【中央所属馬の評価】
 今年の中心はカフェファラオだ。父アメリカンフェローは37年ぶりのアメリカ三冠やブリーダーズカップクラシックなど、11戦9勝の偉大な競走馬。種牡馬となったその初年度産駒は、世界中を見回しても芝の活躍馬が多く、いまだG1馬も輩出していない現状。そんななか日本に現れたのが同馬である。3戦3勝。初戦は逃げて大楽勝。2戦目は最後方からの抜け出し、3戦目は好位から仕掛けるとあっという間に後続を引き離すレース振り。前走の東京1600m1分34秒9はレースレコードで、同コースで行われるフェブラリーステークスのカネヒキリ、エスポワールシチー等と並ぶ好タイム。ここはどう勝つかだけが焦点。

 創設6年で2頭の勝ち馬を輩出した鳳雛ステークスの勝ち馬がミヤジコクオウ。半兄エスポワールシチーという良血馬だ。ここにきて馬体に幅が出てきて、終いの脚は他を凌駕していた。さらに相手強化のここは試金石だが、成長力を武器にどこまで迫れるか。

 兵庫チャンピオンシップ1、2着馬のバーナードループダノンファラオ。前者は新馬戦でカフェファラオから1.6秒差2着。後者は前走でミヤジコクオウから2.2秒差14着と、それぞれ直接対決で大きく差を付けられた。

 ユニコーンステークス5着キタノオクトパス、6着フルフラットもそれぞれ1.3秒、1.7秒差とこちらも決定的な差を付けられており、ここでの逆転は期待しづらい。

 ダイメイコリーダはダート転向後【2-3-1-2】。2走前は一旦先頭に立ったがミヤジコクオウに交わされ3馬身差。古馬相手の前走は2着も、スローの2000m戦で折り合いを欠くレースぶり。折り合い次第。

【地方所属馬の評価】
 迎え撃つ地方勢はどうか。ブラヴールは東京ダービー直前で無念のざ石で回避。京浜盃、羽田盃では上がり最速で、大井での切れ味は父セレンを彷彿とさせるし、しばしみせる勝負根性は、南関東三冠牝馬の母チャームアスリープさながら。7戦7連対(3勝)と底らしい底はみせておらず、期待は大きい。

 東京ダービー馬エメリミットは絶好の調教、道中の位置取り、外へ持ち出すタイミング、終いの叩き合いの勝負根性と、すべてがはまった印象。今回は持てる力を全て出し切って。その上でどういう結果になるかというところだろう。

 以下は厳しい。ゴールドボンバーは残念ダービーの若竹賞で4着。さらに集合不良で再検を受けている。気性面がカギ。

 リコーシーウルフは前走B3クラスで2着。1800m1分55秒7では厳しい。2着が多く最後の決め手に課題残る。

 コージーサンラッドは2勝いずれも1200m。いきなりJpn1で距離延長では難しい。

 唯一の遠征馬、兵庫のガミラスジャクソンは兵庫3勝も、兵庫チャンピオンシップは勝ち馬から2.1秒差だけに、厳しいレースになりそうだ。

【解説者の予想】
 3戦3勝、ユニコーンステークスも圧巻の勝ちっぷりだったカフェファラオ。現時点でスケールが大きく、ここは勝ちっぷりが焦点だろう。相手探し。

 相手筆頭は鳳雛ステークス1分51秒0は同日の2勝クラスを大きくしのぐ優秀なタイムで、血統面も魅力のミヤジコクオウ。ダート【3-1-1-0】。息の長い末脚が魅力だ。新馬戦2着の後、2戦目から3連勝で兵庫チャンピオンシップを制したバーナードループ。地方ダートの経験、好位差しの安定感、どれをとっても相手として有望だ。

 キタノオクトパスも1600~1700mで2勝。ユニコーンステークス5着だが、雄大な馬体は大井2000mで本領発揮する余地残す。

 フルフラットはアメリカ、サウジアラビアで海外2戦の経験。ブリーダーズカップジュベナイル5着、サンバサウジダービー1着は胸を張れる結果だ。パワー、先行力あり、ユニコーンステークス6着を帰国後ひと叩きと考えれば、大井2000mでさらに躍進の可能性もある。2000m経験あるダイメイコリーダ、気性面の若さ残るが、カフェファラオと同じアメリカンフェロー産駒のダノンファラオも、再び地方の馬場で躍進あれば。

◎カフェファラオ
○ミヤジコクオウ
▲バーナードループ
△キタノオクトパス
△フルフラット
△ダイメイコリーダ
△ダノンファラオ 



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馬単 2→11 2→3 2→10 2→5 2→12 2→9