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■2020年12月16日
全日本2歳優駿(川崎)
希代の快速デュアリストがマイルこなし2歳頂点へ
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

【中央所属馬の評価】

 兵庫ジュニアグランプリJpn2勝ち馬デュアリストがJRA勢の中心。デビューから3戦3勝。2走前に中京1400m1分23秒6のレコードをマークし、前走もマイペースの逃げから、終いもうひと伸びし、猛追するレディバグに半馬身差。着差以上の強さをみせた。しなやかな栗毛の馬体と走法が印象的。父ミッキーアイルは2016年マイルチャンピオンシップ制覇。

 バクシンは昨年の4着馬メイショウテンスイ、一昨年の2着馬デルマルーヴルと同じ、前走オキザリス賞の勝ち馬。デビューから一貫ダートで目下2連勝。とりわけ東京千四を大外一気の前走オキザリス賞は圧巻だった。1200mでは2着3回も、1400mに距離延びてから連勝しているように、距離延長は歓迎。逃げ差し自在だが、今回は外枠だけに目標をマークする競馬か。

 プラタナス賞勝ち馬タイセイアゲインは、大敗の前走JBC2歳優駿をどう評価するかがカギ。中京、東京とデビュー2連勝とも左回りで完璧な好位差しのレース。今回左回りの1600mと条件は好転した。2歳から活躍する血統だけに、条件が変われば立ち直りも早いか。あらためて真価が問われるレース。

 ラストリージョは芝とダートで計2勝、Jpn3のエーデルワイス賞で4着。牝馬ゆえやや非力な印象はあるが、追走に苦労した前走からも1600mに距離延長は歓迎だろう。父アグネスデジタルは1999年の全日本3歳優駿(当時)勝ち馬。

 ルーチェドーロの前走兵庫ジュニアグランプリ4着は9馬身の差。新馬戦はダート1000mでレコード勝ち、続く芝の函館2歳ステークス2着と素質は高いが、気性面に若さが残る印象。JBC2歳優駿10着も1800mが長かった印象。マイルもまだ長いか?

【地方所属馬の評価】

 ホッカイドウ競馬のラッキードリームはJBC2歳優駿Jpn3勝ち馬。外々を動き抜群のパワーをみせた。門別に比べコーナーがきつい川崎1600m克服がカギも、好位、中団から自在に立ち回れる器用さを感じるだけに、おそらくすんなりこなせるだろう。今回の鞍上は御神本騎手。

 アランバローズは4戦4勝、今年から格上げされたゴールドジュニア、ハイセイコー記念と重賞連勝でここに臨む。前走は2番手からの横綱相撲で、自在性と1600m適性を同時に示した。バランスのとれた快速型で、行っても、控えても競馬出来る。

 トランセンデンスは前走JBC2歳優駿で上がり最速の前走38.2でクビ差まで迫る2着。ゴール際の勢いは勝ち馬を凌いでいた。脚質的にもハイペースが理想。鞍上は森泰斗騎手。

 ランリョウオーは6戦【4-2-0-0】。前々走の特別戦JBC2歳優駿チャレンジでは、ハイペースの流れを3番手で追走し、2着に2.3秒差と大差圧勝した地力とパワーが持ち味。続く前走はアランバローズを早めに追いかけるが、捕まえ切れず1馬身半差2着。現状やや不器用だが、将来的な伸びしろは大きい。母方の祖母は秋華賞を制しジャパンカップ2着のファビラスラフイン。

 アークエンジェルは1勝馬。現状は自己条件ならともかく、ここは相手が厳しい。

 金沢のアイバンホーはホッカイドウ競馬、金沢で計3勝。道中ズブさが目立つ反面、終い手応え以上に伸びてくる典型的な馬力型。長距離輸送と、初の左回りがカギになる。混戦歓迎。

 ホッカイドウ競馬のギガキングは南部駒賞勝ち馬。出遅れを挽回し鮮やかに勝った。今回はハードルが大きく上がったし、左回り1600mの経験がどこまで生きるか。入着目標。

 ナインボールは1勝馬。軽い相手の浦和1400mだけに、ここはいかにも相手が強い。

 ホッカイドウ競馬のリーチは鎌倉記念の勝ち馬。ハイペースの激戦を中団外から動いて、2着馬の追撃を振り切った。1500m1分35秒0は歴代一線級と遜色ないタイム。大柄で逞しさを感じる。コース経験は有利で、上手く流れに乗りたい。

【解説者の予想】

 デビューから無傷の3連勝で兵庫ジュニアグランプリを制したデュアリスト。2戦目は中京1400mでレコード、前走は良馬場で行われた同レース史上最速タイムと、そのスピード能力をいかんなく発揮している。父は芝マイルGI2勝の快速馬で、自分の競馬できれば距離は十分こなせる。過去兵庫ジュニアグランプリ→全日本2歳優駿を連勝は3頭いて、ラブミーチャンの1分27秒5(重)が兵庫ジュニアグランプリでの最高タイム。その比較からも4連勝で世代の頂点に立つ確率は高い。死角があるとすれば今回初めてとなる中1週での競馬。気配には注目。
 JRA3勝は同馬のみと今年はやや小粒だが、目下2連勝中のバクシンも相当のスケールを感じさせる。前々走デビュー5戦目にして東京1400m10馬身差の圧勝を決め、続く前走1勝クラスの特別も味な競馬で連勝。遅咲きながら最高潮の状態で大一番に臨めるのは心強い。兄に羽田盃馬アウトジェネラルがいる点から地方馬場も向く可能性。
 前走JBC2歳優駿勝ちのラッキードリームは1歳上の兄カプリフレイバーとはまったく異なる中距離実績だが、レースセンスは兄同様抜群。南関東注目は4戦4勝アランバローズ。大井重賞の前2戦はいずれも10年に一度レベルの快時計で、現在の高速馬場を差し引いても期待感は十分ある。前走控える競馬に対応できたのも好材料。JBC2歳優駿2着トランセンデンスはゴール前の伸び脚がとにかく目立った。ハイセイコー記念2着のランリョウオーはスケールを感じさせるが、さらに相手強化のここで自分のレースが出来れば。前走大敗のタイセイアゲインは、デビュー2連勝の左回りに戻って巻き返せるかどうか。

◎デュアリスト
○バクシン
▲ラッキードリーム
△アランバローズ
△トランセンデンス
△ランリョウオー
△タイセイアゲイン



※投票の際は、締切間際を避け時間の余裕を持ってご利用ください。


馬単 2→13 2→8 2→11 2→1 2→10 2→4