おすすめ注目レース
■2022年6月15日
関東オークス(川崎)
三冠狙うスピーディキックを阻むドライゼ
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

【中央所属馬の評価】
 ドライゼは今年3月デビューの2戦2勝。強烈な末脚を武器にダート1800m連勝。特に2戦目の前走は直線大外、上がり36秒9でごぼう抜き。父ガンランナーはBCクラシックなど米GI6勝。キャリアは浅いが一気に頂点の可能性も。

 グランブリッジは5戦2勝。2勝とも完璧な差し切り勝ち。小柄で派手さはないがどこからでも競馬できるし、内も突ける実戦向きの機動力がある。掛かるところもなく2100mに距離延長も歓迎。減量の小沢騎手から今回福永騎手に乗り替わりに期待感。

 ラブパイローはその名の通りのパイロ産駒で、南関東適性は高そう。JRAでは芝とダートでそれぞれ1勝。中距離を先行し、二の脚を使うレースぶりで、今回の条件は適条件と思われる。地元のベテラン山崎誠士騎手起用。できればハナ行きたい。

 リッキーマジックは前走牡馬相手の青竜Sで1番人気に推されるも10着大敗。放牧明けと割り切るか、評価が難しいが、厳しいインから突き抜けた2戦目に大物感も感じる。気性面に若さはあっても抜け出す脚にみどころ。

【地方所属馬の評価】
 三冠を狙うスピーディキックは、切れ味は文句なく勝ち負けのレベル。本質的にはマイラーで、自ら動き最後コスモポポラリタに詰め寄られた前走など、中~長距離には若干不安はあるが、コーナー6回なら息も入れられるし、3歳牝馬同士ならJRA勢相手でも互角のレースは出来るだろう。

 トキノゴールドはスタート直後の不利を直線だけで挽回した桜花賞、スピーディキックをピッタリ追走したが詰め切れなかった東京プリンセス賞と、あと一歩届かないレースだが、距離延長は明らかに有利で、地元川崎コースで地の利もある。巻き返しに期待。

 ティーズハクアは桜花賞2着。ハイペースを早め先頭に立ち、一瞬あわやの場面もあった。道営時1700mで良績あり、距離延長は問題なし。フレグモーネで3ヵ月ぶりのレースになるだけに、仕上がりがカギになる。

 グラーツィアは名古屋・東海クイーンカップ、岩手・留守杯日高賞で地方交流重賞連勝。目下グランダムジャパン3歳シーズントップを走る。レースでもポイント争いでも、相手はスピーディキック。目標は3着以上だ。

 ソレイユスマイルは前走川崎2000mで豪快な差し切り勝ちだが、時計は同日古馬B3下と2秒差あった。追走が厳しい相手で、上りもそれほど切れるタイプでもなく、流れにうまく乗って善戦期待。

 サンオルソーライズは前走3着で中距離適性を示したが、一連の戦歴からもここは相手が大幅強化だけに、苦戦だろう。

 ケウの最近2走は遠征競馬。前々走佐賀のル・プランタン賞に勝ったが、前走園田ののじぎく賞は、大型馬だけに小回りでも小さい方の園田コースでは持て余し気味だった。地元に戻って地の利を生かせれば。

 コーミズアムールはローレル賞4着あるが、東京2歳優駿牝馬12着、東京プリンセス賞10着の実績ではJpnIIでは厳しいだろう。

 笠松のクレールアドレは浦和でデビュー戦に勝ち、南関東7戦1勝で笠松へ移籍。兵庫チャンピオンシップ9着は仕方ないとしても、留守杯日高賞7着では、この相手に入ると見劣る。

【解説者の予想】
 今年も南関牝馬クラシックロードは二冠牝馬が誕生。前3年はJRA勢の壁に阻まれ3・2・2着と三冠とはならなかったが、今年はどうか。
 中心はドライゼ。今年3月と遅いデビューながら2戦2勝。初戦は牝馬限定とはいえスタートで出遅れ後方から。不良馬場、絶望的な4コーナー11番手の外から上り38秒6の末脚をみせ、結果は2着に4馬身の差を付けた。続く2戦目も36秒9の末脚を発揮して連勝。父ガンランナーはこの世代が初年度ながらすでにアメリカでGI馬を5頭輩出のトップサイヤー候補と血統面も魅力十分。三冠阻止でそのスケールの大きさを示すか。
 達成すれば06年チャームアスリープ以来、前3年かなわなかった史上2頭目の南関牝馬三冠馬となるスピーディキック。道営時はエーデルワイス賞など2勝含む重賞5勝は断然で、地方の現3歳牝馬では一頭抜きん出た存在。本質的にはマイラーで、1800mの前走東京プリンセス賞は最後コスモポポラリタにクビ差まで迫られており、さらに距離延長となる今回は距離が課題。その前走にしても早めに動いて上がり37秒8ならバテていたわけではなく、むしろ小回りコーナー6回のほうが脚も温存できそうで、同世代の牝馬同士なら十分通用すると見た。
 トキノゴールドは桜花賞、東京プリンセス賞と、スピーディキックをマークし、同じようなコース取り。桜花賞はスタート直後に不利を受けた分終い届かず、東京プリンセス賞では、勝負どころの瞬発力の差が出て、追いつけなかった。今回地元川崎で地の利を生かして一発を狙いたい。
 グランブリッジは父シニスターミニスターと地方向きの父をもつ血統馬。小柄な牝馬でパワー勝負になると厳しいが、前走阪神1800m勝ちなら距離はこなせるだろう。リッキーマジックはデビュー2連勝の素質馬。前走青竜Sは休み明けもあり10着大敗も、見限るのは早計だろう。姉キラットダイヤは岩手のスプリント重賞で活躍し、血統からも地方コースは向くはず。ラブパイローは繰り上がり出走。今年は芝路線を歩んだがデビュー時はダート、何より父パイロが魅力で軽くは扱えない。ティーズハクアは桜花賞2着で、東京プリンセス賞はフレグモーネで使えなかったが、桜花賞同様スピーディキックより早めに動いくことが出来れば。

◎11ドライゼ
○1スピーディキック
▲2トキノゴールド
△7グランブリッジ
△3リッキーマジック
△10ラブパイロー
△5ティーズハクア



※投票の際は、締切間際を避け時間の余裕を持ってご利用ください。


馬単 11→1 1→11 11→2 2→11 1→2 2→1 11→3 11→10 11→5