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永森 大智 騎手(高知)

2012年02月16日

昨年は初の重賞制覇を達成し、リーディング3位と大きな躍進を遂げた、高知の永森大智騎手。デビュー9年目を迎えた今年、ついに覚醒を果たした赤い彗星は、さらなる高みを目指します!

赤見:昨年は初重賞制覇に年間100勝達成と、素晴らしい活躍でしたね。

永森「ありがとうございます。雑賀先生はじめ、本当に周りの人たちのおかげです。ちょっと勝ち過ぎたかな〜と、今年プレッシャーもありますけど」

赤見:初の重賞制覇だった『黒潮菊花賞』、振り返るといかがですか?

永森「実はそのちょっと前に、重賞で1番人気に乗って負けてるんですよ。『珊瑚冠賞』で【ギンガセブン】に乗せてもらったんですけど、10着と惨敗して...。

その時、重賞は当分勝てないのかな、まだまだ遠いのかなと思ったんです。

『黒潮菊花賞』は8番人気の【リワードレブロン】に乗せてもらって、逃げてる宮川実騎手の馬が強かったのでついて行こうと思ってました。

勝負所に来ても手ごたえええぞと思って、馬の気分に任せて行きたい時に行かせました。

勝った時はホッとしたというか、やっと勝ったな〜って感じでした。

【ギンガセブン】のこともあったので、嬉しさ倍増でしたね」

赤見:周りの方も喜んでくれたんじゃないですか?

永森「本当にそうですね。雑賀先生は、普段は勝ってもあんまり喜んだ感じでは迎えてくれないんですけど(苦笑)、この時はすごく喜んでくれました。

それが僕にとってすごく嬉しかったんです」

赤見:雑賀先生といえば、昨年は年間265勝を挙げて、地方競馬最多勝記録を塗り替えましたね。

永森「すごいですよね。先生は厳しいですけど、尊敬してます。デビューから色々お世話になってるし」

赤見:雑賀厩舎所属になったきっかけは何だったんですか?

永森「僕は特に騎手に憧れてたってわけじゃないんですけど(笑)。

中学の時に職場体験学習があったんですよ。

たまに競馬は見に行ってたし、動物も好きだったし、ちょうどいいなと思って。

広報の方から紹介されて、雑賀厩舎に3日間お世話になりました。

初めて馬に乗せてもらって、周りの人からも良くしてもらって。雑賀先生が、「騎手にならないか」って言ってくれたんです。もともと人がしないような仕事をしたいと思ってたし、迷いなく決めました」

赤見:まさに運命の出会いでしたね。

永森「そうですね。今考えても、雑賀厩舎に入れて良かったです」

赤見:そして昨年の覚醒ですけど、一番大きな要因はなんだと思いますか?

永森「精神的なものですね。これが一番大きいです。今までもチャンスはもらってたけど、どうしても1度きりなんですよ。勝負の世界だから当たり前のことなんですけど、そこを気にし過ぎていたんです。

結果出せなかったら乗り替わりやとか思って変に緊張したり、先生が見て納得するようなレースをしようとしてて。

リーディング上位の人だったら納得する乗り方でも、僕がしたら全然ダメだったり、そういう空回りが多かったんです」

赤見:そこからどうやって抜け出したんですか?

永森「それは色んな要素がありますけど、まずは金沢での短期騎乗ですね。2007年に雑賀先生が「行ってみるか?」って言ってくれて、その頃乗り馬もあんまりいなかったんで、思い切って行くことにしました。

先生の知り合いの赤間亨厩舎に行ったんですけど、それまで遠征とかしたことなかったんで、かなり不安でしたね。

周りはいい人ばかりだったけど、最初の頃は全然上手くしゃべれなくて...。そんな時、吉原寛人騎手が調教の時とかによく声をかけてくれて、遊びに連れてってくれたりしたんです。それで周りの人とも話せるようになりました。吉原騎手の存在は大きかったですね。

レースもけっこう乗せてもらって、いくつか勝たせてもらいました。赤間先生はいつも、「好きに乗ってええよ」って言ってくれて、自分で考えてレースして結果が出せたことが自信になりました。

高知に帰ってきた時、(赤岡)修次さんや倉兼さんが金沢のレースを見ててくれたみたいで、「あんなにいいレースが出来たんだから、高知でも出来るんじゃないか」って言ってくれました。その言葉も自信に繋がりましたね」

赤見:2009年には、福山でも短期騎乗してますよね?

永森「その時は檜山龍次郎厩舎にお世話になったんですけど、先生の息子さんが怪我してしまって、調教する人が足りなくてお手伝いのような感じで行くことになったんです。

まだ高知と本格的に交流が始まる前で、この時も最初はしゃべれなかったけど(苦笑)。嬉さんが、高知の西川さんや中西さんと同期で、すごく良くしてくれました。それで周りとも打ち解けたし、色んな厩舎に乗せてもらって、すごく勉強になりました」

赤見:2つの短期騎乗がいいきっかけになったんですね。

永森「そうですね。時期も良かったんだと思います。地元で勉強して、悩んでからの遠征だったので、いい収穫があったんだと思ってます」

赤見:今はかなりいいスパイラルなんじゃないですか?

永森「前は意見を言っても誰も聞いてくれなかったけど、今はけっこう聞いてもらえるようになりました。認められるってほどではないですけど、自分がこう乗りたいとイメージ出来るようになったし、そういう乗り方をしても納得してもらえるっていうのは大きいですね」

赤見:今年に入ってもいいリズムで勝ち星を挙げてますね。

永森「そうですね。昨年は3位だったので、恐れ多いですけど今年は2位の倉兼さんに勝ちたいと思って乗ってます!」

赤見:1位の赤岡さんは?

永森「もちろん、いつか抜きたいです! 何年後かわからないけど抜きたいですね。

修次さんはやっぱり、何かが違うんですよ。一緒に乗ってて本当に上手いなって思うけど、上手いっていうだけじゃない何かがある。その何かが今の僕にはわからないんですよ。

それがわかった時が、修次さんを抜ける時なんじゃないかと思ってます!」

赤見:何年後かのリーディングジョッキー宣言☆楽しみです。

それでは、高知競馬のPRをお願いします!

永森「今の時期は全国的に見てもナイター開催はないので、1年通してのナイターは大きいと思ってます。

本場に来てもらうのが一番だけど、インターネットなどでも今は見ることが出来るので、高知のレースを見てもらえたら嬉しいです」

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※インタビュー / 赤見千尋

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