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東川 公則 騎手(笠松)

2014年05月07日

今年、騎手生活28年目を迎えた東川公則騎手。2011年には地方競馬通算2000勝を達成。近年でも毎年100勝以上を挙げ、トップジョッキーとして活躍し続けている東川騎手に、これまでのこと、また今後の目標などをうかがいました。

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昨年は117勝を挙げて笠松では2位。1位は125勝で向山牧騎手でした。ベテランが頑張っていますね。

そうですね。自分ではまだベテランのつもりはないんですけど(笑)。気がついたらもうこの年(44歳)になっていたという。

2010年から昨年まで4年連続で100勝以上を挙げて、2011年は笠松リーディングでした。今年で28年目ですが、それだけ頑張れるという秘訣はありますか。

一番は、この仕事が好き、ということです。あとは、この仕事しかないという感じでずっとやってきてますからね。2009年は怪我があったので100勝に届きませんでしたが、また笠松でトップをとらないと、まだまだ若手には負けたくないという気持ちでやっています。

昨年、重賞では、1月には金沢のトウショウクエストで白銀争覇を、11月には北海道のカクシアジでプリンセス特別を勝ちました。いずれも他地区からの遠征馬でした。

なかなか他地区の馬に乗せてもらって勝つということはないですから、そういう機会を与えていただいて、結果を出せたということで、いい経験をさせてもらいました。いい馬に乗せていただいたということもありますし、馬をよく仕上げてくださったということもあったと思います。だから、ほんとに勝ててよかったと思います。

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プリンセス特別では、北海道のカクシアジを勝利に導いた

一昨年(2012年)には浦和に所属して、南関東で2カ月間、期間限定騎乗がありました。

手探り的なところもあって、あまりいい結果は残せなかったんですけど、ただ、騎手である以上まだまだチャレンジはしたいと思っています。この年になって、いつまで騎手を続けられるかということもありますし、いろいろな競馬場で乗ってみたいという願望もあります。

その南関東の期間限定騎乗では、5勝、2着14回という成績でした。

けっこう数は乗せていただけたので、それはいい経験になったと思うんですけど、勝つまでには、自分の中にまだ足りないものもあったと思います。あまり慣れていない左回りも、騎手をやっていく以上、もっともっと経験して、慣れていかないといけないと思っています。

思い出の馬となると、やはりミツアキタービンですか。ダイオライト記念と、オグリキャップ記念(2004年、当時は交流のGII)を連勝しました。

そうですね、あの馬はほんとに強いと思ったし、乗りやすい馬でした。なかなかグレードレースを勝てるような馬に乗せてもらうこともないですから、いい経験をさせていただきました。

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ミツアキタービンで制した2004年のオグリキャップ記念GII(写真:いちかんぽ)

ミツアキタービンでは、中央のフェブラリーステークスで4着というのもありました。

あのときは、自分でも直線半ばまで、いいのか?って思いながら、ここまで来たらと思ったんですよね。(勝ったアドマイヤドンから)コンマ2秒差ですか、あんな経験はなかなかできないですよ。

それ以前では……。

最初にすごい馬に乗せてもらったのは、メーカーロッキーです。デビューして7年目ですか。それまで重賞で人気になるような馬には乗ったことなかったんですが、メーカーロッキーはずっと連勝していて(17連勝中)、重賞の東海大賞典で斤量が50キロということで僕に回ってきました。微妙に内に刺さる馬で、僕は左利きで、どちらかというと右のムチがまだ苦手だったんです。右から上手に叩ければよかったんですが、ギクシャクしたままゴールして、ロングニュートリノという馬にハナ差で負けたんです。あの負けは僕のせいだなあとか考えたら、悔しかったですね。でもそのときに自分の技術の未熟さをあらためて認識して、もっと練習しないといけないとも思いました。あの経験は大きかったですね。

あとはトミケンライデンですね。サラブレッドの重賞を初めて勝たせてもらった(1997年・岐阜金賞)のがこの馬だと思うんです。それまでは(安藤)勝己さんとか(安藤)光彰さんが乗っていて、ほかに乗り馬が決まっていたのか、当時は前日投票だったんですけど、投票を見たら僕になっていて、「オレじゃん、いいの?オレで」みたいな。1番人気が(吉田)稔のセイエイツートップで、僕は2番人気。レースの前日に勝己さんから「この馬は300メートルくらいしか脚が使えないから、我慢できるところまで我慢しろ」って言われていたんですが、手ごたえがよかったので行こうとしたら、勝己さんのほうがよく見ていて、「お前、まだ早いわ」って。3〜4コーナーでセイエイツートップが上がっていったところで、「よし行け」って、勝己さんがゴーサインを出してくれて(笑)、勝つことができた感じでした。そのころから荒川先生(故・荒川友司調教師)の馬に乗せてもらうようになって、勝つ自信がついたというか、いい経験をさせてもらいました。

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最後に、これからの目標というか、どういうふうに競馬とかかわっていこうとお考えですか。

今のところ調教師とかは考えたことがなくて、10年でも20年でも騎手でいられるなら、騎手という仕事をやっていきたいと思っています。(地方競馬の最高齢重賞勝利記録を更新した)的場(文男)さんみたいな人がいる以上、自分もまだまだと思いますね。よほどの怪我とかでもない限り騎手を続けたいです。地元のリーディングもまた獲りたいと思うし、あとは、いろんな競馬場で乗って、そこで結果を出したいというのが目標かな。今年7月から8月まで、今度は大井の所属で、また南関東で期間限定騎乗が決まっています。さすがに吉原(寛人)君みたいな活躍はできないと思いますけど、大井は(笠松と)同じ右回りで、その時期は開催日数が多いですから、今後の自分に生かせるような結果が出せればと思っています。

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※インタビュー・写真 / 斎藤修

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