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森島 貴之 騎手(笠松)

2017年02月16日

昨年区切りの100勝を達成した、笠松の森島貴之騎手。デビュー年は1勝だったものの、その後努力を重ねて着実にステップアップして来ました。デビュー8年目を迎えた今年、さらなる飛躍を誓います。

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2016年は節目の100勝を達成しましたし、過去最多の34勝を挙げました。いい流れですね。

そうですね。とにかく1年ケガなく無事に乗れたことが何よりでした。100勝というのはもちろん嬉しかったですけど、僕の同期は活躍している人が多くて、園田の杉浦(健太騎手)とか、高知の岡村(卓弥騎手)とかは、200勝、300勝しているし、重賞もバンバン勝ってて。そういう同期に比べたらすごくペースがゆっくりだなとは思うんですけど(苦笑)。でも、ちょっとずついろいろな厩舎に乗せてもらえるようになりましたし、本当に周りの方々に感謝しています。トップジョッキーではないのに、騎乗数は多い方なんですよ。そこは自慢です!

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地道にコツコツがんばっているからこそだと思いますが、いい流れになった要因はなんだと思いますか?

今までは年間10勝台だったんですけど、一昨年31勝することができて、その勢いで去年も来られたのかなと思います。技術的にはまだまだですけど、それでもデビュー当時から比べたら多少冷静に乗れるようになったのかなと。前はこわごわ乗ってた感じだったのが、経験を重ねて少しは落ち着いて来たとは思います。本当にまだまだですけど。

森島騎手はケガでデビューが3か月遅れましたけれども、その後もケガが何度かあったそうですね。

そうなんです。2年目3年目と毎年のようにケガをしてしまって...。本当にケガが多かったんですけど、ここ2、3年していないんですよ。それも大きいと思いますね。ケガをして休むと体を戻すのも大変ですし、乗り馬を集め直すのも大変ですから。でもそのケガっていうのも馬のせいではなくて、全部自分が悪いんです。調教中の落馬だったり、レース中の落馬だったりなんですけど、入ってはいけない馬群に突っ込んで行って落ちてるんですよね。ケガして痛い目見て、こういう騎乗はダメなんだ、ここまで接近してはダメなんだって覚えました。

先ほど、騎乗数が多いのが自慢だと仰っていましたけれども、どうやって乗り馬を集めているんですか?

それはもうコツコツやるしかないですね。攻め馬でもレースでも営業をたくさんしています。例えば名古屋の開催中に笠松の全休日があるんですよ。たまの休みですから、やっぱり休みたいじゃないですか。そこに1頭だけ名古屋で騎乗ってなると休めなくなる。そういう時、「僕が乗りに行きます!」って積極的に言うようにしてます。あとは他の人たちが乗りたがらないような癖のある馬でも「乗せて下さい」って言いますし。とにかく1頭でも多く乗りたいので。

毎日の調教もかなりの頭数になるのでは?

朝は1時に起きて、1頭目の騎乗は1時半からですね。そこから休みなく乗って、多い時で24、5頭乗っています。笠松は攻め馬すればある程度レースにも乗せてもらえますし、がんばりがいがありますね。

毎日1時から...。そのモチベーションはどこから来るんですか?

騎手として上手くなりたいっていうのもありますし、家族のためっていうのも大きいですね。僕、子供が4人いるんですよ。みんなめちゃくちゃ可愛くて。だから子供たちのためにもがんばらないといけないし、とにかく毎日必死にやっています。

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騎乗馬の中でも特に思い入れの強い馬はいますか?

どの馬も大事ですけど、その中でも今はナスノアオバに期待しています。JRAで2勝して重賞も走っている馬なんですけど、今までの僕らならとても乗せてもらえないような、本当にいい馬なんですよ。普段はすごく大人しくて乗りやすいし、体は柔らかくて乗り味も最高で。本当に大好きです! レースでも勝負所をわかっていて、自分からハミを取ってくれるんです。だから僕は余分なことをせずに、馬を信じて乗っています。今A級で走っているんですけど、近い将来オープン特別や重賞に挑戦する予定です。この馬と一緒に、大きいところを狙いたいです。

目標とする騎手はいますか?

上位の方はみんな上手ですけど、その中でも佐藤友則さんはすべてがお手本だと思っています。道中の折り合いも上手いし、掛かる馬に乗っても全然掛からないんですよね。ずぶい馬も動かせるし、ポジション取りも上手い。自分の騎乗馬だけじゃなくて、相手の馬の癖もよくわかってて、すべてを考えて乗っているんですよ。しかも、考えるだけじゃなくてそれを実行に移せる技術もある。本当にすごいと思いますね。

佐藤友則騎手は意外にも去年が初リーディングだったんですよね。

リーディングが獲れて、僕もめちゃくちゃ嬉しかったです。だって、ものすごくお世話になっているんですよ。調整ルームにいる時はいつも友則さんにご飯作ってもらってて。

お料理も相当な腕前なんだそうですね。

そうなんです! 普通の主婦では敵いませんよ(笑)。めちゃくちゃ美味しいんです。それに、大きいところを勝つとご飯に連れてってくれて。僕だけではなく、家族も一緒にご馳走していただいて...。騎手としても人としても尊敬しています。

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では、今年の目標を教えて下さい。

今年は友則さんから「50勝しろ」と言われていて、自分でもそこを目標にしたいと思っています。僕は何をするにも他の人よりゆっくりのペースですが、着実に積み上げていきたいです。それと...、東川(公則)騎手がお子さん6人いらっしゃるので、その数も追い越せるようにがんばります(笑)。

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※インタビュー / 赤見千尋 (写真:岐阜県地方競馬組合)

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