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山口 以和 騎手(佐賀)

2018年03月07日

2015年4月にデビューした山口以和(もちかず)騎手。昨年は45勝と勝ち星を伸ばし、通算勝利数でも2月25日現在97勝と、100勝が間近に迫っています。

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騎手デビューして、新年度から4年目に入ります。

ここまで3年、山あり谷ありという感じで来ていますね。うーん、いや、山はあったかなあ。昨年の秋、(ヤングジョッキーズシリーズ・トライアルラウンドの)園田で山が来たかなと思ったんですが......。あのときのことは一生、悔やむと思います(トライアルラウンド園田では2戦とも4着。どちらかで勝利していれば、ファイナルラウンドに進出できた)。それを含めて『なんか持っていないなあ』と思ったりして。もちろん、こういうのって気持ちひとつだとは思うんですよね。ただ、そうならないときもあるんです。競馬自体は楽しくできているのですが。

ということは、壁に当たっているような感じなのでしょうか?

この間、先生(所属の手島勝利調教師)にも「心がめげてる」と言われました。それでも積極的な競馬をしようと心がけていますよ。1300メートル、1400メートルのレースの1コーナーで内から3頭目を回るとかはしたくないですから。でも流れによってはジッとしすぎたり、かと思ったら早すぎたり、もちろんうまく仕掛けが決まるときもあるんですが、いまひとつ一定しない感じがするんです。

それでも昨年は600回以上も騎乗しています。

たくさん乗せてくださるのは本当にありがたいことだと思いますし、佐賀に来てよかったと思います。でも自分の技術ってどうなんでしょう。上手くなったのかなあ。デビュー当初のほうがもしかしたら上手かったかも。最初のころは何も考えずに積極的に行っていましたからね。それがよかったのかもしれないなとも思いますし。

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とはいえ、それだけ乗っていれば経験値は確実に上がると思うのですが。

競馬はちょっとの差で結果が変わりますからね。デビュー当初は多少のロスがあってもとにかく前を狙っていましたが、減量が減っていくにつれて、それでは勝てなくなってきました。そのあたりで、考えかたが少しずつ変わってきました。

でも現在はちょっと悩みがあるというか。

そうですね。個人的にはインを回る競馬が落ち着いて乗れるというか理想というか、そういう感じに考えているのですが、今の馬場は外が伸びますからね。それを頭に入れていても、仕掛けられる時と仕掛けられないときがあるんです。そのせいか、最近は"うまくハマった"というか、馬の力と自分の力が合わさってギリギリ勝った、みたいなレースがあまりないように思うんですよね。そういうレースができたときは、あとで何回でも見たいじゃないですか。でも今はそれが少ないので、最近はレースVTRを見まくっています。ふがいなかったレースも含めて。

それでもデビューから3年で100勝近くという数字を残しました。

うーん、最初のころの想像よりは遅いペースですね。でもそれは、競馬の難しさが分かってきたからこそ、こういう思いになっているのだと思います。考えることはとても大切ですし、今はガマンの時かなと。だから、そんなにへこんでいるわけではないんです。悩む自分には悩んでいないといいますか(笑)。

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普段の生活は以前と変わりない感じですか?

調教は夜の12時半から。自厩舎の馬にはほとんど乗ります。休みは週に1日ですが、最近は自分の部屋でゆっくりすることが多いですね。そうなると考える時間も増えることになるわけですが、これを越えていかないと。越えたらきっと、新しいものが見えてくるんだと思います。

正月はエスワンノホシで佐賀若駒賞を勝ちました。あれは会心の騎乗ではなかったのですか?

それ以降の2戦がいまひとつの結果ですから......。でも、まだ伸びしろがありますし、飛燕賞は着差があっても、そこまでの差ではないと思いますので、エスワンノホシで大きいところを狙いたいですね。そして今年は50勝という数字を目標にしています。落ち込んでいるところは人に見せたくないですし、これからうれしいところをいっぱい見せていきたいと思っています。

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※インタビュー・写真 / 浅野靖典

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