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レオナルド・サレス 騎手(名古屋)

2018年05月24日

4月末からブラジル国籍のレオナルド・サレス騎手が、3カ月間の短期免許を取得し、角田輝也厩舎に所属、名古屋競馬を中心に東海地区で騎乗している。母国では18〜20歳の若さでGIII、GIIを各1勝し、GIも2着2回。その後、マカオでも重賞制覇し、リーディング2位と活躍。24歳ながら豊富な世界を舞台にした経験と、来日までの経緯を語った。

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まず、これまでの経歴を。

ブラジルで09年の16歳で見習騎手になり、10年2月からレースに乗るようになりました。12年に見習を卒業すると、13年にはサウジアラビア、15年から昨夏までマカオ。マカオにいる時は香港でも勝ちました。昨秋はアメリカ、今年の年明けはドバイで騎乗しました。

重賞での勝利やリーディングの順位は?

ブラジルでは、見習騎手のリーディングジョッキーになりました。見習を卒業した18歳でGIII(12年アントニオ・コレア・バルボーザ会長大賞)、20歳でGII(14年ホセ・セルキーニョ・アスンプソン会長大賞)を勝ちました。GIは勝てませんでしたが、2着2回(13年イピランガ大賞と同年サンパウロジョッキークラブ大賞)があります。当時は厩舎に恵まれていました。20歳で初めての海外挑戦だったサウジアラビアでは、ドバイワールドカップの前哨戦(2聖モスクの守護者カップ=ローカルGI)でペリエ、バルザローナ、ファロン、スミヨンと一緒に乗って5着があります。勝ったのはペリエでした。2年ほど乗ったマカオでは15/16年にリーディング2位。国際グレードではありませんが、GIII(16年サンドクラシックカップ)を勝っています。

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日本に来るようになった経緯は?

ブラジルで乗ってる頃から、外国で力を試したい気持ちがありました。その中でも日本は特別な存在で、日本で乗るのが夢でした。今回はフェイスブックでつながった日本の関係者に、日本で乗りたいと伝えたことがきっかけで話が進みました。将来はJRAで騎乗したいです。ただ、JRAの短期免許は基準が厳しく、まだ日本では僕も無名。まず、地方競馬で実績を作って、日本語も勉強して、JRAへのステップにしようと思っています。

日本が特別な存在の理由は?

親戚のおじさんのうち4人が日系人女性と結婚して、小さい時から日本は身近な存在でした。それに日本のゲームのダービースタリオンやギャロップレーサーでよく遊びました。だから、僕が1番勝ちたいレースは凱旋門賞、ケンタッキーダービー、ブリーダーズカップでもなく、日本ダービーなんです。

ダービースタリオンで競馬を覚えた関係者やファンは日本では多いですが、海外にもいるんですね。今回はJRAへのステップとして、地方競馬に挑戦とのことですが、その中でも名古屋を選んだのは?

岐阜県美濃加茂市に住んで、もう20年近くになるおじさんがいて、僕の姿を見てもらいたかったので、美濃加茂から近い名古屋を希望しました。受け入れて頂いた角田先生にも感謝してます。賞金だけなら、地方競馬でも、もっと高いところはあるみたいですが、今回は賞金は関係なしで考えてます。おじさんは、僕の紹介式が行われた時に、来てくれました。その日、僕は紹介式の前のレースで初勝利を挙げましたが、まだ、その時、おじさんは競馬場に着いておらず、僕の勝利を見てもらえなかったのが残念でした。

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ブラジル国籍ですが、香港を中心に世界で大活躍のモレイラ騎手もブラジル国籍ですね。

彼はブラジルの競馬学校の尊敬する先輩。彼の乗り方や競馬に対する姿勢など、すべてがすごいと思う。ただ、僕と彼ではタイプが違うので、真似るつもりはないです。自分には自分に合ったスタイルがあるので、それを大事にしていきたいと思っています。

今まで色んなところで騎乗していますが、一番印象に残っている勝利は?

たとえ、GIでも未勝利戦でもレースはレース。勝てばうれしいし、負ければ悔しい。GIだからといって、特別な思い入れはなく、レースはみんな同じだから、これといった印象に残っているレースはありません。だから大きいレースを勝った後に、もらったトロフィーなんかは、欲しい友達がいればあげるようにしています。

日本に来てからの生活パターンは?

今は弥富の調整ルームに住んでます。調教には深夜3時から朝の8時半まで、1日13〜14頭くらい乗ってます。角田厩舎だけでなく、他の厩舎の馬も乗っています。それからレースの日には他の騎手と一緒に競馬場に向かいます。名古屋の騎手仲間は、気さくに声をかけてくれるし、休みには食事に誘ってくれたり、フレンドリーです。

来日後、3勝(5月20日現在)を挙げました。名古屋や笠松のような小回りコースは、経験豊富なサレス騎手でも経験はないと思いますが、実際に乗ってみてどうですか?

ここまでの小回りは初めてだけど、ブラジル、サウジアラビア、アメリカでダートは経験しているので、戸惑いはないです。名古屋コースは僕が好きなブラジルのビーチに似ていて、美しく気に入っています。これから暑い季節になるけど、僕は夏が好きなので、乗り越えられると思います。

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名古屋の後は、どこで乗る予定ですか?

まだ、はっきりは決めてませんが、カナダが候補になりそうです。日本にもまた来たいです。

最後に、日本のファンやオッズパークのファンに向けてメッセージをお願いします。

子供のころからの夢だった日本で、応援してもらえることに心から感謝しています。ぜひ、競馬場まで足を運んで、レースを見に来て下さい。

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※インタビュー / 松浦渉

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