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赤岡 修次 騎手(高知)

2019年02月28日

2018年、第51回日本プロスポーツ大賞功労賞を受賞した赤岡修次騎手。NARグランプリ2018では6年ぶり3回目となるベストフェアプレイ賞も受賞しました。"高知競馬の顔"は全国の重賞レースへのスポット参戦などにより今や全国区の活躍となり、コンビを組むサクラレグナムとはダートグレードレース初制覇の期待も寄せられます。「プロの旬は短い」と話す赤岡騎手が考える今後とはどのようなものなのでしょうか。

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第51回日本プロスポーツ大賞功労賞の受賞、おめでとうございます!

ありがとうございます。新人賞ぶりですね。NARグランプリとはまた違って、なかなかとれないものですからね。地方競馬で受賞の可能性があるのは基本的には新人賞と功労賞ですが、デビューして2回もらった人って、そんなに何人もいないんじゃないですかね。嬉しいことです。

NARグランプリ2018では3回目となるフェアプレイ賞を受賞されました。こちらもおめでとうございます。

ありがとうございます。南関東に行きはじめて特に「綺麗に乗る」ということを意識しました。みんな綺麗に乗りますし、多頭数のレースで馬の力が拮抗しているので、そうしたことまで考えないと勝てないなと思いました。そういったことがフェアプレイ賞にも繋がったのかもしれませんね。

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NAR2018祝賀会にて、筆者と

さらに2018年9月28日には地方通算3500勝も達成されました。高知競馬所属騎手の歴代最多勝記録を更新し続けていますが、それに対するプレッシャーなどはありますか?

今はもうないです。「高知競馬が良くなるために」と思っていた時はプレッシャーというか、「自分がミスをすれば高知競馬全体のイメージが下がる」と分かっていたので、自分のためでもある一方、高知競馬や今後の若い子たちのためにも失敗はできないと思っていました。でも今はもう道を作ることができたので、これからの高知競馬を背負っていく20代、30代の子たちが自分自身でどういう風に騎手人生を作っていくかを決めることかなって思っています。

2015年からは南関東で期間限定騎乗を毎年行っていますし、重賞のたびに各地で騎乗するなど全国区で活躍されていますね。

こうして声を掛けていただけるうちが僕の騎手人生の華かなって思っています。今は地元のリーディングにこだわっているわけではなくて、あとは騎手としていい晩年を迎えられればいいかなって思います。吉原(寛人)もですが、僕もこれだけ全国で重賞を勝たせていただける流れを作ってくださったのは、内田利雄さんであったり菅原勲さんであったり、ですよね。以前は他場のジョッキーを重賞に呼ぶなんてまず考えられませんでした。それを内田さんや菅原さんが前例を作ってくれました。菅原さんはメイセイオペラや南関東に期間限定騎乗で行った時、南関東の重賞で本命馬や川島(正行)先生のところの馬を頼まれて勝つのを見て「すごいな」と思いましたよ。なかなか結果を残せるものじゃないです。あの方たちがいたから、こういう流れがあるんじゃないかなって思います。

赤岡騎手は初めて南関東に期間限定騎乗に行かれる時、馬のことだけでなく騎手の癖なども研究したとうかがいました。そういった点も遠征先での結果に繋がっているのでしょうね。

「この騎手ならあそこまで行ってくれるから、自分はここくらいで競馬しよう」って考えたりしますね。特に上手いジョッキーに関しては「こういうレースをするんじゃないのかな」っていうのがある程度は想像できます。

昨年11月の笠松グランプリでは吉原騎手が行くのを見て、赤岡騎手はその後ろに控えました。まさしく今おっしゃったようなことなのでしょうか。そのレースでは騎乗したサクラレグナムは残念ながら2着でしたが、スピードのある馬ですね。

昨年の春に高知へ移籍してきましたがJRA所属馬相手でもスピード負けしないですし、南関東で重賞を勝てるくらいのポジションにいた馬です。昨年は習志野きらっとスプリントでも勝ったアピアとそんなに差もなかったですしね。

赤岡騎手が感じるサクラレグナムの一番の持ち味はどんなところでしょうか?

前向きさだと思います。すごく前向きさがあるので長い距離は良くないでしょうが、小回りだとどういうレースでもできるんじゃないかなって思います。兵庫ゴールドトロフィーの時に安藤(勝己)さんが「赤岡の馬、印薄すぎるけど、俺は本命だと思うんだ」って言ってくださったんです。僕も「52kgで走れるので」と話していました。南関東などでダートグレードレースを走っても勝ち馬からは0コンマ何秒差です。兵庫ゴールドトロフィーは4着で馬券圏内には絡めませんでしたが、「やれるな」って感じました。ただ、あの時はかなりイレ込んでいたんです。南関東に行くと「こんなんで大丈夫かな?」というくらい落ち着いているんですけどね。

その後、大高坂賞、黒潮スプリンターズカップと連勝しました。

輸送が入るとどうしても疲れが残るタイプなので、その分地元は楽なんじゃないですかね。遠征と地元じゃ全然馬の雰囲気が違いますから。黒潮スプリンターズカップではスタートして他の馬が行きそうだったので、控えてレースを進めました。前が速くなって、展開的にもいい流れでした。

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サクラレグナムで大高坂賞を勝利(2019年1月14日、写真:高知県競馬組合)

いよいよ3月21日には地元で黒船賞(JpnIII)が実施されます。地元でのダートグレードレース制覇を期待するファンのみなさんも多いかと思います。

楽しみですね。去年は兵庫のエイシンヴァラーが勝ちましたし、頑張りたいです。高知の馬場は県外の馬がいきなり来て重賞を勝つのは難しい馬場だと思います。出走を予定しているサクラレグナム自身も輸送のない地元戦はプラスに働きますから、なんとかいい結果を残したいですね。

今後の目標を教えてください。

全国から声を掛けていただいて乗りに行くことをいつまで持続できるか、が目標ですかね。全国で乗っているのが当たり前になったので、それがなくなったらダメなんじゃないかなと思います。重賞の時期になると高知にはレースの時だけ帰ってきて、また他地区へ乗りに行くという感じでほとんど高知にはいませんが、プロの旬は短いのでやれる間に行っておきたいです。

最後にオッズパーク会員のみなさんにメッセージをお願いします。

今は全国どこに行っても「赤岡」って言ってくれて応援していただけるのがすごくありがたいです。レースで勝つか負けるかは分からないですが、精一杯がんばりますのでこれからも温かい声援をよろしくお願いいたします。

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※インタビュー / 大恵陽子

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