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石川 倭 騎手(北海道)

2019年06月26日

石川倭騎手はデビュー7年目の今シーズン、155戦32勝(6月13日終了時点)という成績でホッカイドウ競馬のリーディング単独首位をキープ。一昨年はダブルシャープでクローバー賞(JRA札幌)を制してJRA初勝利。昨年はアークヴィグラスとのコンビでエーデルワイス賞JpnIIIを制しダートグレード初制覇と、近年は大きな舞台での活躍も目立ち、トップジョッキーへの階段を着実に上り続けています。

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前年と比べて大幅に成績を伸ばしています。ここまでのご自身の戦いぶりを振り返っていかがですか。

いい馬にたくさん乗せていただいたなかで、リーディングトップという位置に立つことができているのは素直にうれしいですね。もちろん、「もう少しここをこうしていればこのレースも勝てたんじゃないか」と思うこともありますが、自分のなかでやれることはできているんじゃないかという手応えはあります。

一昨年はJRA初勝利、昨年はダートグレード制覇と、ここ最近は大きな舞台での活躍も目立ちます。

何事でも経験があるというのは自信になります。アークヴィグラスもデビュー3戦目(7月31日・カーネリアン特別5着)がチグハグな内容になってしまったんですけど、そこでの経験が重賞3連勝につながったんだと思います。当時はまだ小柄でテンションも高かったなかで、厩舎の皆さんがいい状態をキープしてくださったおかげです。

これから週3日間開催が中心になると思いますが、ご自身のコンディションについてはいかがでしょう。

今シーズンに関しては、今のところ体の状態をうまくキープできているのではと思います。自分は身長が高いほうなので、体重管理には特に気をつけています。他の人より手が長く、馬を追うときにより腕を伸ばせるというメリットもあるんですけどね。あと、自分は体が硬くなりやすいので、特に股関節のストレッチを入念に行うようにしています。

自厩舎のお手馬・オヤコダカも、復調の兆しを見せていると思います。

昨シーズンは思うような結果を残せなくて、もちろん原因はひとつではないと思うんですけど、特に秋の2戦がどうしてここまで負けたのかよくわからなかったんです。今年は2月から坂路で乗り込みを始めたんですけど、普段の調教でも、牝馬を見ると色気を出すようなうるささが戻ってきていると感じました。毛ヅヤも良くなり、歩様に柔らかみも出ていましたが、なにしろ去年のことがあったので、コスモバルク記念のレース前も半信半疑でした。
コスモバルク記念では1コーナーで速い流れになったこともあって、普段より後ろの位置取りになってしまったのですが、道中のハミがかりはいい頃にだいぶ近づいていました。向こう正面では進路が開かなくてそのままジッとしていたんですけど、3〜4コーナーの手ごたえは「いつものオヤコダカ」という感じでしたね。

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ノヴェリスト・プレミアム(5月22日)で久々の勝利を挙げたオヤコダカ

5月のノヴェリスト・プレミアムでは、一昨年の旭岳賞以来の白星を挙げました。

本当は前々で運びたかったのですが、テンに出ていかなかったので、控える形に切り替えました。道中で砂を被ってもモチベーションが全く変わらず、引っかかるほどの行きっぷりでしたし、勝負所での反応もいいころの感じにだいぶ戻ってきた印象です。
次走は星雲賞(7月17日)になると思います。今の少し行き脚がつかなくなってきた状態で内回りのマイルに対応できるかどうかですけど、促さなくても自分からハミを取って動いていけるので、いかにオヤコダカ自身のリズムを邪魔しないかをいちばんに意識したいですね。

2歳馬についてもうかがいたいと思います。開幕日のスーパーフレッシュチャレンジ競走では、石川騎手が鞍上のヨハネスボーイが勝ちました。

1歳の12月ころ、桧森邦夫きゅう舎で調教を手伝わせてもらったときに初めて跨ったんですけど、そのころから背中の感触が良くて、いいイメージを持っていた1頭でした。3月の能検でも道中で砂を被せることができ、試したかったことは試せたつもりでしたし、スーパーフレッシュでもその期待通りの走りをしてくれたと思います。血統的なものなのかはわからないんですけど、ちょっと気が強くてテンションが高いのは課題ですね。まだ余裕のある範囲内だと思いますが、ムダな力は使わないに越したことはないので。
2戦目のウィナーズチャレンジは、パドックからちょっと馬がトボけていたような感じで、返し馬のアクションや仕掛けどころの手応えなんかも多少反応が薄かったですね。ただ、レース間隔が開いていたので、使われた分の上積みはあると思います。体も成長途上で、まだベスト体重がどれくらいかは分かりませんけど、460kgくらいはあってもよさそうです。次は栄冠賞(6月27日)になると思いますが、芝が合いそうなフットワークをしているので、何とか夏の北海道シリーズに挑戦できたらいいですね。

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スーパーフレッシュチャレンジ(4月17日)を制したヨハネスボーイ

2歳の牝馬で楽しみな馬はいますか。

6月6日のフレッシュチャレンジを勝ったモリデンナイスですね。これも桧森邦夫厩舎で手伝わせてもらった時に初めて跨ったんですけど、能検や調教の時点からとにかく悪いところがなく、注文のつく点が何もなかったので、デビュー戦は自信をもって臨むことができました。トビが大きくて、スピードやスタミナといった全体的なポテンシャルが高いですね。デビュー戦ではちょっと引っ掛かるところもあったんですけれど、オープンのペースなら却ってすんなりと追走できるのではと思います。

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フレッシュチャレンジ(6月6日)を制したモリデンナイス

今シーズンこれからの目標について聞かせてください。

開幕当初は特に具体的な目標を決めずにいたんですけど、おかげさまで今の位置に立たせてもらっているので、シーズン終了までこの位置をキープしたいですね。1日1日、1つ1つのレースにしっかりと取り組めば、結果はおのずとついてくると考えています。2年前はいい流れで来ていたときにケガをしてしまったので、ケガをしないようにレースに集中して臨み、またレースに集中できるように自分自身の調子を整えていきたいですね。

最後に、オッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。

これからも迫力のあるレースを皆さんにお見せできればと思うので、機会があればぜひ現地までレースを観に来てください。

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※インタビュー・写真 / 山下広貴

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