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柳原 真緒選手

2022年06月06日

2022年5月いわき平競輪場で行われた『第76回日本選手権競輪(GI)』の3日目に『ガールズケイリンコレクション2022いわき平ステージ』が行われました。
柳原真緒選手(福井114期)が見事ビッグレースを初優勝!レースの振り返りを中心に、今の練習状況や今後の目標などをお伺いしました。

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山口:『ガールズケイリンコレクション2022いわき平ステージ』優勝おめでとうございます!

柳原:ありがとうございます。

山口:優勝して少し時間が経ちましたが、現在のお気持ちはいかがですか?

柳原:優勝後、川崎のレースを走りましたが「負けられない」という気持ちが強かったです。

山口:そうでしたか。でも見事な完全優勝でしたね!ではコレクションについてお伺いしていきます。
今回補欠からの繰り上がりでしたが、繰り上がった時はどんな気持ちでしたか?

柳原:高木真備さんの引退の情報が出てから、自分が補欠なのはわかっていたので繰り上がるんだとは思っていました。率直な気持ちとしては「児玉(碧衣)さんと再び戦えるな」と嬉しかったです。

山口:四日市でのトライアルレース決勝3着でしたが、その開催はいかがでしたか?

柳原:決勝は自分の心の弱さが出ましたね。先行をしたんですが、バックストレッチで思い切り踏み込めず力を出し切る先行ではありませんでした。四日市競輪場は直線が長いので、着を意識しすぎてしまいました。

山口:もっと踏み込んでいれば、逃げ切る、もしくは2着までには残れたかなということですか?

柳原:はい。もし出し切れていたら、残れていたと思います。

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山口:いわき平のバンクは2年前のガールズケイリンフェスティバル以来2回目でしたが、どんな印象を持っていましたか?

柳原:フェスティバルの2日目に追い込んで2着という記憶があったので、「そんなに焦って仕掛けなくても伸びるかもしれない」というイメージがありました。

山口:レースの想定などは前々からしましたか?

柳原:組み立てはレースに行く直前に考えました。それまでは、いわき平に自分のベストコンディションで臨めるように練習をしていました。

山口:言える範囲で、どのような調整をされましたか?

柳原:体調面ももちろん重視しました。練習面では、トップスピードを上げることを重視して今までずっと練習をしているので、それは変えずに練習をしました。

山口:単発レースはガールズフレッシュクイーンを含めると4回目ですが、単発レースはいかがですか?

柳原:好きな方だと思います。一走に向けてだけ集中できるので、自分はコンディション調整などもうまく持っていけると思います。

山口:最初のコレクション出場は2年前の伊東温泉でしたが、その経験は今回活かされましたか?

柳原:そうですね。初めてのコレクションでは、緊迫感や空気などコレクション独特のものを感じました。今回はその経験があった分、少し余裕がありました。前日に入った時もインタビュー収録なども緊張することなく終えられました。

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山口:レースについてお話をお伺いします。7番手での周回でしたが、どう考えていましたか?

柳原:7番車だった時点で「良い位置は取れないだろうな」と想定はしていました。でも近くに児玉さんがいたので、「位置は悪くない、ここで良いな」と。児玉さんがきっとどこかで動くと思い、それにのって仕掛けようと考えて構えていました。

山口:打鐘が過ぎてもほぼ動きがありませんでしたが、焦りはなかったですか?

柳原:自分でもびっくりするくらい焦りはありませんでした。

山口:そうでしたか!児玉選手が2コーナーあたりから捲って行った時はいかがでしたか?

柳原:自分が「どこから仕掛けようか」と思う前に児玉さんの仕掛けがあり、自分の想定より早かったのでラッキーでした。

山口:児玉選手がまず捲りきって単独で先頭を走っていました。届くだろうというのはどのあたりで感じましたか?

柳原:自分はバックストレッチから思い切り踏んだんですが、まだ踏み込んだ時は児玉さんが遠くて届くかはわからなかったです。でも迷いなく思い切りいきました。
良い感じに4コーナーから吸い込まれ伸びていったので「とらえられるかも」と思い、抜いた時は本当に嬉しかったです。

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山口:達成感があったんですね。優勝後、周囲の方の反応はどうでしたか?

柳原:一緒に走っていた選手たちからおめでとうと言ってもらえたのが、すごく嬉しかったです。

山口:ビッグレース初優勝を達成されて、気持ちの変化はありますか?

柳原:「やっと一つ優勝できた」というほっとした気持ちもありますが、それ以上にこれからのレースがプレッシャーのかかる負けられない戦いになるなと感じています。

山口:直後の川崎のレースを拝見して、構えたりはしていなかったように感じました。

柳原:いえ、そんなことはないんです。初日2日目はちょっと構えてしまいました。

山口:初日もなんですね。残り1周では仕掛けてBをつける捲りでしたが、それでも?

柳原:はい。もっと先行した選手の上を越えられるように、一気に仕掛けるレースが理想でした。

山口:そうでしたか。決勝は後ろを大きく離しての優勝でしたね。

柳原:予選2走の状態があまりよくなくて、最終日になんとか修正ができました。決勝は、自信を持って仕掛けての結果だなと思っています。

山口:ビッグレースを1つ優勝して、「もっと勝ちたい」など欲は出てきましたか?

柳原:はい!もっと勝ちたいし、勝ち続けたいと思います。

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山口:柳原選手は競輪学校(現・日本競輪選手養成所)時代から好成績を残してこられました。ビッグレース優勝までのプレッシャーはありましたか?

柳原:114期で在校1位と卒記クイーンになり、デビューした直後は肩書きに見合った走り、結果を残さないといけないと感じていました。でもだんだん気にならなくなり、今は自分なりに淡々と練習して成長できているのかなと思います。

山口:戦法の変化もありましたよね。

柳原:そうですね。デビュー直後は先行にこだわっていましたが、師匠(元選手・市田佳寿浩さん)から「そんなに先行にこだわらなくてもいいんじゃない?」と言ってもらってからは、捲りなども増やしました。

山口:練習の変化も、戦法の変化に伴ってありましたか?

柳原:はい、ウェイトトレーニングを取り入れたり、いろいろ変えていきました。

山口:今の強化ポイントはどこですか?

柳原:ナショナルチームの選手たちのトップスピードがすごいので、まだまだトップスピードは強化したいです。

山口:賞金ランキングが取材時(5月半ば)では1位ですが、年末のオッズパーク杯ガールズグランプリのことは考えますか?

柳原:そうですね、まったく考えないことはないですが、それよりも11月の競輪祭までしっかり走りきらなきゃなという気持ちです。

山口:去年までのグランプリへの意識と、ビッグレースを優勝した今の意識は違いますか?

柳原:1月からしっかり賞金を積み重ねてグランプリに出場したいとは毎年思っていますが、今年は1つビッグレースを勝てたので去年までと比べて少しだけ出場が近づいているのかなと思います。
賞金の面で少しだけ余裕は持てていますが、さっきも言ったように怪我無く11月まで走りきりたいですね。

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山口:今後の目標は何ですか?

柳原:毎年7月のガールズケイリンフェスティバルでなかなか結果が残せていないので、そこで良い成績を残したいです。そして今年はしっかりグランプリ出場を決めて、その後にグランプリに向けて対策していきたいです。

山口:レースについてお伺いします。レースの組み立てなどはいつ頃考えますか?

柳原:単発のレースだと組み立ては考えて行っていましたが、普通の3日間の開催だとある程度の想定だけです。後は初手の位置や他の選手の位置などで先行なのか捲りなのか組み立てています。

山口:組み立てがうまくいったベストレースはありますか?

柳原:まさに、いわき平のコレクションです。今までにないくらい、今思い出して自分でありえないと思うくらい、冷静に走れました(笑)。

山口:(笑)大事なところにピークが合わせられたんですね!

柳原:はい。気持ちのピークもうまく合わせられたと思います。

山口:普段は緊張するタイプですか?

柳原:はい、ものすごく緊張します。だからいわき平は「ありえないくらい緊張していなかった」のがびっくりでした。

山口:そうでしたか!普段はどうやって緊張をほぐしていますか?

柳原:自分はある程度の緊張とプレッシャーがある方が力を発揮できます。そのバランスの一番いい部分を、ガールズケイリンで4年間走ってきた中で調整して、ようやくわかってきたな、という感じです。

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山口:良い意味での対処の仕方がわかってきたんですね。ではここからはレースから少し離れた質問です。オフの日は決めていますか?何をして過ごしますか?

柳原:はい、決めています。今年に入ってからは、グランプリが見えるような賞金ランキングの位置にいるので、オフの日はマッサージをしてダラダラして、と体を休めています。

山口:意識が変わったんですね。では、今年はそのような過ごし方が続きますね。

柳原:そうですね。しっかり休めてまた頑張りたいです。

山口:先ほど少しお話が出ましたが、師匠の市田さんから「弟子の練習メニューを考えている」という話を聞いたことがあります。柳原選手も練習メニューは考えてもらっているんですか?

柳原:いえ、基本的には自分で考えて、それを市田さんに確認、修正していただいています。

山口:どんな存在ですか?

柳原:父親のような存在で、公私ともにお世話になっています。

山口:コレクション優勝をご報告した時はどんな感じでしたか?

柳原:いわき平から直接、師匠のもとへ行き優勝を報告させていただきました。「よかったな」と言ってくださって嬉しかったです。

山口:そうですか。素敵なお話ありがとうございます。では最後にオッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。

柳原:今回ビッグレースを一つ優勝することができましたが、これで満足はしていないので、もっと普通開催で1着をしっかりとり車券に貢献して、皆さんに信頼してもらえるような選手になろうと思います。また応援よろしくお願いします!

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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。

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※写真提供:公益財団法人 JKA

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