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オートレース選手インタビュー
最後まで諦めない走りを約束する|長田 恭徳選手
2021年2月26日

昨年2020年はGIチャンプの仲間入りを果たし、数多くのビッグレースを経験した長田選手。まだまだ課題が山積みと自分に厳しく更なるステージを目指している。山陽オートの次世代を担う一人、長田恭徳選手のお話をお届けします。

(取材日は1月31日)

インタビュー / 内野久照

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内野:身長、体重、くつのサイズを教えて下さい。

長田:身長は164cmか165cmで体重は51kgです。靴のサイズは25.5cmです。

内野:鍛えていますよね。

長田:プロテイン飲んで筋トレしています。(笑)

内野:2021年1ヶ月過ぎましたが。ここまでいかがですか

長田:今年ですか?普通です。普通...。むしろ悪いかな。

良くはないと思う。

内野:どの開催に向けて調子を上げて行こう、開幕ダッシュして行こうなどはなかったですか?最初のGIや例えば浜松のSGを目標にしているなどは。

長田:SGだからとかGIだから頑張ろうとかじゃなくて一般戦でも一走一走かなと思って走っています。その積み重ねだと思っているので。

内野:明確な目標は立てなかった?

長田:今年ですか?

内野:今年の目標は?と前回の山陽開催で聞いたら「教えないって」冷たかったですよね。(笑)

長田:目標は無い事はないです。でも、う〜ん、言わな〜い。(笑)

内野:初めてのS級(後期ランク・S37・2020年10月から2021年3月)はここまでいかがですか。

長田:やっぱりS級は厳しいですよ。色々と。

内野:4月以降はS級に残れそうですか?

長田分:分からないですけど微妙じゃないですか。

内野:S級は大変でしたか。

長田:まだS級ですけどね。(笑)

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内野:例えば何が厳しかっですか。

長田:枠も外だしスタートもみんなが速いしスピードも速いし全部ですよね

それと展開作りでしょう。全てが厳しいですよ。

内野:エンジン作りは。

長田:エンジンですか...。

内野:他のS級とのエンジン比較は。

長田:試走タイムが変わるわけではないので、例えば僕が3.35で他が3.28じゃないから、まあ変わる時もあるけど分からないですけどね。腕の差ですよ。人間、人間の技術。

内野:捌き操縦技術ですね。

長田:一瞬の判断とか車を付ける位置とかレースの組み立てが重要ですね。

内野:そこをクリアするのが目標となりますか。

長田:最高ハンになってずっとそうなのですが、スタートもそうだし展開作りもだし、

課題にはしているのですが難しいです。

同じレースが二度とないから。似たような雰囲気はあるけどまったく同じというのはないから難しいですよね。

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内野:同じ状況にならない。レースは一発勝負という事ですね。

長田:一発勝負やし自分のエンジンとタイヤや相手のエンジンとタイヤの兼ね合いもあるし色々と同じ状況は二度とないので...。

内野:ここが打破できないというところはありますか。

長田:捌きもだしスタートもそうだしスピードも足りないし全部ですよね。

内野:自分を厳しく追及しているのですね。

長田:それが現実ですから。

内野:僕はずっとデビューから見ているけどスタートがもう少しねって思うときがある(笑)

長田:普通っすよ。皆が早いんですよ。(笑)

内野:スタートはタイミングじゃない。

長田:タイミングじゃないですよね。

タイミングでカバーできるところもあるかもしれないけど。

内野:何が難しいのでしょうか?

長田:飛び出し...。

内野:タイミングとは違う。

長田:タイミングじゃないですよ。角度があるときはいいですけど角度がない0mオープンになったら飛び出しが重要です。僕の考えですよ。3、4コーナーまでがスタートと思っています。例えばですがスタートラインからゴール線までの100mを考えた時に、自分が3秒で100mを行けるとするじゃないですかもちろん他の人も3秒ですよ。同じ100mだから一緒だけど50mと50mに分けたら分かりやすいと思います。1秒で50mに到達して残りの50mが2秒の人と最初の50mが2秒で残りの50mが1秒の人では最初の50mが1秒の人の方が結果は早いということです。タイミングじゃないですよね。最初の飛び出し「初速」っていうのですかね。

グーンっと行って1,2コーナーが勝負じゃないですか。ドーンっと行って行かれた人、遅れた人は引かないといけなくなる。

0mオープンで自分が内枠にいてそれをされたら包まれる訳ですよ。スタートはタイミングではなくて飛び出しで「初速」が重要という事です。

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内野:近くにお手本がいらっしゃるじゃないですか

長田:藤岡さん(藤岡一樹選手・山陽29期)ですよね。

内野:藤岡選手に追いついて来た感はありますか?

長田:いやいや藤岡さんはまだまだ遠いですよ。

藤岡さんは自分の考えがブレない人ですし。スタートもそうですが自身を持っている。勝負どころで0台で切るじゃないですか。藤岡さんはまぐれじゃない。ちゃんと0.01を狙って0.01で切りますからね。そのタイミングは適当ではないですよね。勘じゃないですよ。そこがすごいですよね。アドバイスもらいましたよ。「お前は伸ばすタイプだけど伸ばすタイプでも飛び出しでカバーしないといけない」と教えて頂いた事もあります。教えてもらってできる事ではないから勝手に藤岡さんを見ていますよ。ロッカーが近くじゃないですか。だから調整しているところを兄貴ですから見ていますよ。調整している部分が色々あるんですよね。例えばクラッチのあそびの部分だったりとかセッティングだったりとか「しれっ」と見て「なるほど」俺もやってみようって...。

内野:昨年はGIタイトルを奪取。地元開催の大会で優勝しました。初代チャンプに輝きました。

長田:忘れました。過去の栄光なのでそういうものですよ。嬉しかったですよ。嬉しいですよ。それを1年も2年も3年も言うつもりはないです。過去は過去ですから...。

内野:デビュー8年目。これまでを振り返っては。

長田:きつかったですよ。未だにきついし精神的にもです。

最初の5年6年かな。藤岡さんに怒られすぎて...。

僕も高校生上がりで若かったから「なんで!くっそー」と思っていました。

たくさん迷惑を掛けたと思うんですよ。バイクに乗った事がなかったですし言っている事、怒られている内容が分からなかったですね。

よく落車しましたしね。デビューしてから練習でもレースでも落車が多かったです。

同じような落車を何回もしました。藤岡さんには「何回同じ落車するん」と言われた事もあった。無駄な落車なんかはないと思うけど分からないけどとにかくよく落ちました。

内野:今年取り組み始めた事はありますか?

長田:またスタートの話になるけど。今年ではないけど前回の選手権(2020年11月・川口開催)が終わって取り組み方を変えました。

一昨年の選手権(2019年11月・飯塚開催)でフルボッコにされてボコボコにされて

これじゃダメだと思って色々と試行錯誤しながらスタートの改善に取り組みました。そしたらたまたま巡り合わせで運とかもあって展開作れるようなスタートが切れたりしてGIが取れたんですよ。

GI取れてこのスタートが切れればいいかなと思って川口選手権に行ったわけですよ。

またボコボコですよ。今度もフルボッコですよ。

開催中に自分を見失って2日目から今までやった事ない事をやり始めてガチャガチャにやり始めたんですよ。その時点で負けなのですけどね。自分の中でも今年は負けた。

また負けたけど。次こそはと思って違う事をやり始めたのが昨年の11月初旬の事です。

今まではスタートもがむしゃらにやってたんでしょうね。

これまではこのセッティングにしてみよう。そしたらドーンと切れた。

このセッティングだったら切れんかったみたいに何というのか漠然とした状況だった。

「究極の究極」まで行ってなかった。こだわりが少ないスタートだった。

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内野:今、スタートを克服したらもっと戦える?

長田:それは分からん。武器が欲しい。それは間違いない。

大きいところで活躍する人、グレードレースを取る人は「スタートは絶対条件」。

僕も絶対の条件、武器を作らないと行けない。いつも並んだスタートの新聞予想はだいたい先攻されているので。悔しいですよ。まあいいんですけどね。

内野:具体的な方法は。

長田:今までやりよった事をガラッと変えている。

いろいろ細かい所も気にし始めた。それが選手権で通用するかは分からないけど。

内野:今年は選手権のリベンジですか?

長田:出られるか分からない。そんな甘いものじゃないですから。

内野:選手権出場が目標ですか。

長田:今まで通りです。いつも通りレベルアップを目指すだけです。

小さい事の積み重ねがGI、SG、スーパースターに繋がる。

僕にはこれしかない。オートレースしかないので覚悟を持って取り組んで行く。

内野:長田選手にとってファンの存在。無観客レースもありました。

長田:無観客だからお客さんの為にとか有観客だから誰かのためにとかではなく「自分の車券を買ってくれている人」の為に最後まで諦めないように走るだけです。

例え後ろを走っていても4着5着争いでも競り勝って一つでも上の着を目指す。その積み重ねが3着争いや優勝争いに繋がると思っている。まだ結果は出ていないけど...。

内野:長田恭徳の売りは。ここを見て欲しい所は?

長田:「最後まで諦めない」ところかな。それが伝わっているかは分からないけど

もしかしたら諦めているように見えるかもしれんけど僕は絶対に諦めてないですから。

内野:ライバルはズバリ

長田:「ライバルは自分」というか。

誰かと比べるのではなく1年前の自分と比べて今はどうか半年前の自分と比べて何が変わったかですかね。その積み重ねがSGの優勝戦のメンバーに近づける事だと思っている。一気に鈴木圭一郎選手(浜松32期)にはなれない。いきなり青山周平選手(伊勢崎31期)にはなれない。ちょっとずつだと思っている。

内野:仕事にすごく没頭されているのが伝わってきます。ここまで順調には来てますか?

長田:ここまで順調というかS級になりたかったので見えなかった事が見えました。

最高ハンになっても内枠と真ん中で違うし真ん中と外ではもっと違う。

僕はハンデが下がって更に外に行ってランクが一個でも上がればうれしいです。

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内野:仕事の話ばかりでしたが仕事以外で楽しい事は

長田:最近は楽しい事はあまりない。

内野:休日は何をしていますか?

長田:寝ています。

内野:レース場では眠れていますか?

長田:こんな事はあんまり言いたくないけど、正直眠れない事がある。

2分間の競技のために色々と手を動かして時間を費やしてやっているのに負けた時は本当に悔しい。8着でもやり切った8着の時は力不足だと思うけどこの展開で俺何しよんかなと思ったりしたレースの後は眠れない事が多々ありますよ。

内野:大切にしている言葉はありますか。

長田:無いですよね。好きな言葉とか大切にている言葉とか僕はロマンチストじゃないのでないかな。(笑)

内野:ストレス発散方法は

何だろうな。服を買う事。黒を選ぶ事が多いかな。

それとドライブですね。キャンプ行ったりもするけど最近は仕事が忙しく行けていない。

あっ!本を読んでいます。音楽聴きながら読んでいますよ。漫画も読むし「いい話100」みたいな自己啓発系ですかね。アスリート系の話を読んでいます。

内野:おすすめのアーティストは。

長田:ONE OK ROCKとUVERworldですね。

いい曲はたくさんあるけどワンオクの「キミシダイ列車」「努努‐ゆめゆめ」は聴いて欲し

いです。

内野:これからはやりたい事は。

長田:やりたいことはいっぱいある。

シーバス釣りはやりたい。シーバス釣りたいですね。餌触れないので釣りはルアーだけです。

内野:弟さん稚也選手(長田稚也選手・飯塚34期)の存在は。

長田:気にしていないです。年が離れ過ぎてしゃべる事がない。

正樹さん(田中正樹・飯塚29期)や飯塚の先輩方が見てくれているので僕が口出すことじゃないですから。

内野:最後に自分の事を分析すると。

長田:気分屋ですかね。(笑)

内野:これからも長田兄弟を応援させて頂きます。

長田:ありがとうございます。宜しくお願いします。

内野:オートレースファンの皆様、オッズパークをご利用の皆様へのメッセージをお願いします。

長田:メッセージはこれしかないですよ。「山陽所属の長田を宜しくお願いします」です。

内野:長田恭徳選手には開催が終わった次の日にファミレスにて取材をさせて頂きました。選手ロッカーでの取材は制限がありできない状況の中、選手の協力に感謝の気持ちでいっぱいです。コロナで大変な時にありがとうございました。長田恭徳選手は、山陽を代表する選手になってくれる一人だと思っています。是非、皆さんも長田兄弟の活躍に期待して下さい。次回の選手インタビューをお楽しみに。ありがとうございました。

インタビュー / 内野久照

MCうっちぃ!こと内野久照 オートレース歴16年。好きな選手は浦田信輔選手。現在飯塚オートでMC、山陽オートで実況を行っています。年間約180日間選手ロッカーに潜入し取材もこなすMCです。オートレースを盛り上げたくFBでは飯塚オート盛り上げ隊、Twitterではオートレース盛り上げ隊にてロッカーフォトや選手情報配信しております。 最近では場外車券売り場にてオートレースの解説予想を披露し自腹車券勝負に挑んでいます。オートレース大好き九州男児が展開する魂の大胆予想にご期待下さい。

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