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永森 大智 騎手(高知)

2016年07月28日

毎年全国のリーディングジョッキーたちが激突するスーパージョッキーズトライアル(SJT)。今年は第2ステージの名古屋で2連勝し、大逆転で高知の永森大智騎手が優勝を果たしました。SJTでの熱戦の模様、そしてワールドオールスタージョッキーズ(8月27・28日 札幌競馬場)に向けて、意気込みをお聞きしました。

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まずは、SJT2016優勝おめでとうございます! 第2ステージの名古屋で2連勝して大逆転での優勝劇でしたね。

ありがとうございます。まぐれですよね。去年の藤田(弘治騎手)くんも第2ステージ2連勝で決めたじゃないですか。その時は「すごいな」って思って見ていたんですけど、まさか自分が同じように優勝できるとは思いませんでした。

SJT本戦出場は2度目でしたが、レース自体はいかがでしたか?

やっぱりトップジョッキーが集まって、みんなが「勝ちたい!」って熱くなっているレースなので、特に去年なんかは全然レースをさせてもらえませんでした。今年も第1ステージの盛岡では、第1戦で気負ってしまってスタートで後手を踏んで14着だったんです。正直、「またこの流れか...」って思いました。でも第2戦は直線を向いて一瞬「勝てるかも」と思うくらい手応えが良くて、結果3着だったんですけどとりあえず次の名古屋に行ける順位(下位2名は第1ステージで脱落)だったのでホッとしました。

第2ステージの名古屋はどんな気持ちで挑んだんですか?

暫定8位だったので、あまり気負わずプレッシャーもなかったです。もちろん優勝したいですけど、現実的に一番の目標はSJTの舞台で1つ勝つことでした。第3戦で乗せてもらったメイショウコルシカはかなり気が悪いと聞いていたので、馬の気持ちに逆らわないように後方からの位置になりました。向正面で外に出したらいい感じで上がって行ったので、そこも馬の気持ちを損ねないように気分よく運ぶことに気を付けました。4コーナー手前ではかなり手応えが良かったんですけど、最後2着の馬がものすごい勢いで追い込んで来たので、気持ちが焦って追い方もバラバラになってしまって......。正直、勝ったかどうかわからなかったです。検量に引き上げて来る途中、電光掲示板を見たら僕の番号が1着に出ていたので、「勝ったんだ〜」と思いました。

続く第4戦も、後方から追い込んでの快勝でしたね。

ぶっちゃけ1つ勝ってかなり満足したというか、目標が達成できて気持ちが楽になっていたのがよかったんだと思います。乗せてもらったモズノハナミチは差し馬で、VTRを見たらマイルでもハミを噛んでいる感じだったので、初めての1900メートルだし、馬の後ろに入れてゆっくり行きました。ちょうど人気馬に乗っていた(山本)聡哉の後ろに付けられたので、そのまま付いて行こうと思っていました。ただ、その前にいる馬たちが人気薄の馬が多くて、もしかしたら一気にタレてくる可能性もあると思って、向正面で少し捌いて外に出しました。そこからは手応えが違ったし、3戦目よりも余裕がありましたね。

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SJT第4戦を制したモズノハナミチ

優勝を確信した時のお気持ちは?

3戦目が終わった時点で自分のポイントを知らなかったので、まさか優勝しているとは思わなくて。4戦目のレースが終わって上がって来る時に聡哉が「2連勝だから優勝ですよ」って言ってくれたんですけど、最初は信じられなかったです。その後優勝だって言われてすごく嬉しかったですけど、JRAで騎乗したことがないので、「初めてのJRAでワールドオールスタージョッキーズの舞台に立つのか......」と早くも緊張しちゃいました(笑)。

確かに、初めての中央遠征で世界の名手が集まるレースというのは緊張しそうですね。

絶対緊張しますよ! (赤岡)修次さんが1回目に行った時、「誰も知り合いがいなくて、居る場所もわからなくて、ホテルの部屋から出たくなかった」って言ってましたけど、自分もあの場に行くのかと思ったら......。ものすごく嬉しい気持ちと、かなりの緊張と半々ですね。

高知の先輩である赤岡修次騎手は2度WSJSに出場していますが、1度目(2007年・総合3位)で知名度を全国区に広げ、2度目(2014年・総合6位)で南関東期間限定騎乗のお声が掛かりました。そういう意味でプレッシャーはないですか?

それはないです。だって、修次さんとはもともと持っている技術が違い過ぎますから。修次さんは周りからかなり期待されての出場でしたけど、僕はそういうわけではないので。挑戦させてもらうという気持ちで挑みます。

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でも、2015年は赤岡騎手を抑えて初の高知リーディングを獲得しました。この経験は大きかったんじゃないですか?

リーディングを獲れたことは確かに大きかったです。ただ、去年は修次さんが南関東期間限定騎乗で2か月いなかったので、リーディングを獲るのは当然なんですよ。しかも高知限定では僕が1位ですけど全国の勝ち星でいったら修次さんの方が上なので、高知の競馬新聞では『1位赤岡修次』って出てるんです。数字の上でも技術面でも、まだまだ超えられない壁なんですよ。でも僕もずっと修次さんの背中を追いかけて来て、すごく遠い背中だったのが少しだけ近づけたのかなとは思います。

では、今後の目標を教えて下さい。

WASJでは、高知の代表、地方の代表として行くので、少しでもアピールできるように積極的なレースをしたいです。あと、所属の雑賀(正光)先生と一緒にNRAグランプリで表彰されたいので、去年(雑賀先生が)獲れなかった全国リーディングを獲って、僕は勝率1位(2016年7月19日現在30.2%で第1位)かフェアプレイ賞を狙ってがんばります!

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※インタビュー / 赤見千尋

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